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PHEV ブログ

アウトランダーPHEV乗りのブログです(自称 発売以来PHEVを最も長く乗り続けている男の1人)

アフリカで三菱車生産(10年ぶり)、L200をノックダウン方式で

今日は三菱自動車が、日本の企業の中でもグローバル企業である
という事が時間できる事例の紹介です。
アフリカでトライトン(欧州名「L200」)を生産するそうです。



三菱自動車は8月上旬にケニアでピックアップトラック「L200」の生産を始める。アフリカでの現地生産は2011年度に南アフリカから撤退して以来、約10年ぶりとみられる。現地生産により関税や輸送にかかる費用を減らしてコスト競争力を高める。試験的に年200台規模から生産を始め、生産拡大の可能性を検討していく。
三菱 新型トライトン 『L200』2020モデル ジュネーブ

ケニアの自動車販売大手シンバ・コーポレーション傘下で、車の受託生産を手がけるAVAが生産を担う。三菱自のタイ工場から部品を輸出し、ケニアで完成車に組み立てる「ノックダウン方式」を採用する。
三菱 新型トライトン L200

これまでケニアにはタイ工場で生産したL200やスポーツ多目的車(SUV)「パジェロスポーツ」、岡崎製作所(愛知県岡崎市)で生産したSUV「エクリプスクロス」などを完成車として輸出し、販売していた。21年度のアフリカでの販売台数は約2万1000台だった。
➡□元記事に



良いですね!
日本人の最も縁遠い地域の一つがアフリカです。
行った事がある人も少ないでしょうし、実際にビジネスを
している企業もごく僅かです。
現地の人から見ても、植民地元の欧州各国のイメージは、
強いでしょうが、日本のイメージは、東南アジア諸国と
比較して非常に希薄であると想像できます。

そんな中で、ニッポンの丈夫なピックアップトラックとして
「MITSUBISHI」ブランドが作られるのは素晴らしいと思います。
是非アフリカの過酷な地でも三菱のSーAWC技術が活躍する
事を期待したいものです。
ケニア概況 イメージ
ケニアというとこういうイメージですが、実際には首都ナイロビ近辺ではジャカルタの様に大渋滞だそうです。

アフリカの自動車事情は、どうなんだろうとちょっとネット検索して
みたらJICAのページに池上彰氏が寄稿しているものに当たりました。
➡︎□JICA、池上彰氏のアフリカ自動車事情レポート


池上彰アフリカ自動車事情 JICA寄稿

ここにケニアのノックダウン方式の実情がよくわかるレポートが
記載されています。
ここでは、軍用車とトヨタランクルと三菱ふそうのトラックが、
バラバラの部品で入ってきて一緒に組み立てられているという事です。
三菱が東南アジアからトライトンの部品を送って、
一緒に組み立ててもらうという訳です。

この方式、人手がある新興国には地元にお金が落ちるので良い方式
だという事です。
三菱も戦後JEEPをノックダウン方式で作っていた事があります。
ここで学んだ事が、パジェロを産んだ元になったんですね。

池上彰氏は新参者の日本企業にチャンスと書いています。
アフリカにはケーブル網が無かったので携帯電話が一気に普及しました。
この様に一足飛びに新たな基準が普及する可能性を秘めています。
いつかアフリカの地でも電動車両が走る日が来ることを期待しましょう。

三菱トライトン アジアクロスカントリーラリー参加車 ラリーアート仕様

➡︎□アジアクロスカントリーラリー2022への参加準備中の三菱トライトン


三菱パジェロの歴史

➡︎□スタートは米軍用ノックダウン方式から三菱パジェロ栄光の軌跡


自衛隊73式小型トラック パジェロ

➡︎□自衛隊73式小型トラックのベース車三菱パジェロJトップ

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Responseに新型アウトランダーPHEV開発本多氏インタビュー

新型アウトランダーPHEVが発売されて8ヶ月以上が経過し、
一時より新たな記事も少なくなってきた感はあります。
そんな中responseにこのクルマを成功に導いた
三菱自動車工業 製品開発本部 C&Dセグメント・チーフ・ビークル・エンジニア 本多謙太郎氏
のインタビューが掲載されました。
(長文ですがほぼ全部紹介します)


三菱自動車工業 製品開発本部 C&Dセグメント・チーフ・ビークル・エンジニア 本多謙太郎氏

---:アウトランダーPHEVの開発の経緯をご紹介くださいますか。

本多:まずは新型アウトランダーのコンセプト「威風堂々」をどう実現したか、ということから紹介していきます。どうしたら堂々と見えるのかということで、まず最初にタイヤのサイズを決め、アルミホイールは20インチにすることにしました。20インチとなると費用や乗り心地、レイアウトがかなり難しくなるのですが、タイヤサイズを最初に決めたからこそ、最終的に「威風堂々」を実現することができました。
三菱新型アウトランダーPHEV22型 ブリヂストンタイヤ エコピア
(ブリヂストン エコピア20インチ採用)
内装にも力を入れました。欧州の車をベンチマークにして、内装の質感を細部までこだわりましたし、インタ―フェイスについても、見やすくていろいろな表示が可能となる12.3インチ液晶ディスプレイのメーター、ヘッドアップディスプレイもかなり大きな表示にしていますので、ドライバーは視線をそらさず運転に集中できるようにしています。
後席の乗り心地にもこだわっています。先代はクッションが比較的薄く、お世辞にも座り心地がよいとは言いにくい後席でしたが、新型ではクッション厚もしっかりと確保し、上質感のあるシートにしています、サンシェードやシートヒーター、エアコンの吹き出し口を付けることで後席の方にも快適に長距離移動していただけるような車にしております。
先代のアウトランダーPHEVは5人乗りでしたが、今回はレイアウトを工夫して7人乗りにしました。荷室も狭くなってはいけないということで、ガソリン車と同じように広い荷室を確保しています。

アライアンスのプラットフォームの効能
---:新型アウトランダーPHEVは技術面でも評価されましたね。

本多:技術面では、我々三菱自動車としては2つ大きな強みを持っていると考えています。「四輪駆動技術による安心感の提供」と、「PHEVを軸とした環境技術」です。この2つを今回さらに強化してアウトランダーに搭載することで、充実した走り、意のままの走りをお届けできたと考えています。
そして今回は日産ルノーとアライアンスで共同開発した初めての車になります。アライアンスのプラットフォームに、三菱の四駆技術とPHEV技術を組み合わせたことで安全・安心そして快適な走りを実現できました。
日産コモンモジュールファミリー
(ルノー日産との共通プラットフォーム化はゴーン氏時代に決定)
---:アライアンスのプラットフォームは、もともとPHEVも考慮したものだったのでしょうか。

本多:いえ、そうではありませんでした。ですから我々のPHEVシステムを載せるにあたって、もう少し重量が増えるのでこうして欲しいとか、電池を載せるのでああして欲しいなど、日産ルノーと話し合いながら進めてきました。
結果として、このアラインスプラットフォームでは剛性を約30%向上しました。環状結合と言って、環状に結合した部材を各部所に配置していることと、その断面をしっかり確保してつなげることで剛性を確保しています。


三菱ギャランVR−4
(三菱ギャランVR−4)
本多:そして四駆技術については、当社のこれまでのラリーの経験が生かされています。
ランサーEXでWRCに再参戦した時は、当初は二駆で参戦したのですが、四駆のアウディクワトロに勝てず、ここで四駆のありがたみと必要性をあらためて実感しました。
四駆というのはどうしてもコーナーリング性能が悪くなってしまうので、このころから、四駆のトラクション向上とコーナーリング性能のバランスをどう取っていくかという技術の戦いでした。スタリオン、ギャランVR4を経て、ランサーエボリューションではフルタイム四駆のアクティブデファレンシャルを導入し、これでかなり勝てるようになりました。
つまり、四駆のトラクションとコーナーリング性能をいかにバランスするかという点で三菱は四駆性能を磨いてきたということです。こういった経験によって培った技術は、S-AWCとして量産品にフィードバックされています。

---:S-AWCはエクリプスクロスから搭載されていますが、アウトランダーとは違いがあるのでしょうか。

本多:はい。今回のアウトランダーでは、モーターの出力を上げて前後のトルク配分の自由度を上げていることや、AYC(アクティブヨーコントロール)を後輪にも装備して、制御の幅を広げています。
三菱 SーAWC AYCの系譜 新型アウトランダーPHEVの系譜
(三菱 SーAWCの系譜)
---:電動四駆技術については、日産のe-4ORCEやレクサスDIRECT4など、他社もいろいろと訴求をしていますが、三菱のS-AWCにはどんな強みがありますか。

本多:「ブレーキAYCによる左右輪の独立制御」ですね。山岳走行や雪道でのコーナーリング時にブレーキ制御により左右のトルク差を発生させることで、ドライバーが思った通りに曲がれる、という点が1つの特徴だと思います。これは、先ほどのラリーでの4WDによる走破性とコーナーリング性能の両立を検討してきた経験が生かされています。

新型アウトランダーPHEV S−AWC Mitsubishi outlander phev

リアの大型モーターで制御の幅が広がった
---:三菱独自のPHEVもさらに進化していますね。

本多:はい。今回はツインモーター四駆のPHEVを搭載しています。他社との違いは、フロントとリアの出力配分を50:50に近づけてバランスを良くしており、さらにモーターの出力そのものも十分確保したので、滑りやすい場面でも制御の幅が広がりコントロールしやすくなっています。
競合モデルとの比較においても、滑りやすい路面での加速テストにおいて、普通の四駆だと発進時にスリップしてなかなか加速しませんが、アウトランダーPHEVでは前後のトルク配分を細かくしっかり制御することによって、スリップが少なく、加速度がすぐに立ち上がっています。これはコーナーリングテストにおいても同様で、アウトランダーPHEVでは、ヨーの乱れが少なく、ステアリングの修正舵が少ないという結果が出ています。
また三菱PHEVシステムは、基本的にはモーターで走行するEVらしい走行フィーリングが特徴です。具体的には、バッテリーの電気を使ってモーターで走る「EVモード」、ガソリンで発電した電気によるモーターで走る「シリーズモード」では、モーターのパワーで走りますので、非常にEVらしいスムーズな走行になっています。
それからもう一つ、高速道路などでクルージングする時には、ガソリンで走った方が効率的ですので「パラレルモード」といってエンジンで直接走るモードも持っていることが特徴です。
三菱自動車 アウトランダーPHEV 開発 本多氏

さらにPHEVは止まっている時にも非常に便利です。1500W/AC100Vの外部給電用コンセントにより、いつでもどこでも家電製品を使っていただけますし、Vehicle to Homeによって災害時に停電した場合でも、一般家庭の平均値でおよそ12日分の電力を供給できます。医療機関からもかなりお問い合わせいただいていることから災害時の場面でも活躍できると思います。
あとは、新型アウトランダーではEV走行距離を80km以上確保しました。そこからさらにカタログ値での概算なので参考ではありますが、ガソリンを使えば1000kmほど走行することができます。ちなみにこのアウトランダーの車格でバッテリーEVにすると60-80kWhほどのサイズになりますが、それでも航続距離は500km前後でしょう。この車くらいの車格だと、現在の電池技術ではPHEVがLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)の考え方ではCO2排出量が最も少なく、実は一番地球にもやさしいです。なお、軽自動車ではバッテリーが小さくてもいいのでEVが一番地球にやさしいです。

➡□元記事に


オーナーとして中々興味深い記事でした。
個人的なファインディングスは下記です。

①新型アウトランダーPHEVは、そもそも20インチタイヤを履いて設計された。
ルノー日産共通シャーシ開発には、超重量級パワートレインを搭載する為、強度アップの希望が取り入れられた。
③四輪駆動のトラクションと、コーナリングの両立は相反するものであり、前後輪のトルク配分が役に立っている。
④その上で、悪路や山道では左右のブレーキAYCコントロールが、走破性とコーナリングの両立を実現している。
⑤ツインモーターのパワーアップが、滑りやすい路面の加速向上などに役立っている。
 コーナリングでもヨーの乱れが少なくステアリング修正舵が少なくてすむ。

成る程です。
クルマってこういう作り手の方のこだわりを聞いてから、又乗ると、
素人は「これがそういう事か!」と納得がいくことが多い様に思います。
特にコンディションが悪い時に新型アウトランダーPHEVが、上手に走ってくれると
「三菱伝統のSーAWCと、最新ツインモーターパワートレインのおかげだな」
と実家します。


実は2016年にパリで展示されたこのクルマでは22インチを履いてました。
三菱GT-PHEVコンセプト Mitsubishi gt-phev concept
三菱GT-PHEVコンセプト Mitsubishi gt-phev concept

➡︎□三菱GTーPHEVコンセプト(パリモーターショー出展)
次期アウトランダーPHEV?? 三菱「GT-PHEV コンセプト」
(別冊モーターファン新型アウトランダーPHEVのすべてより)
➡︎□2016年小生記述、三菱GTーPHEVコンセプトに見る次期アウトランダーPHEV私的推測

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テラチャージの「マンションへの充電器設置負担無料」は画期的か。

アウトランダーPHEVに自宅で200V充電したいのに、
マンション住まいで叶わない御仁に良い解決の糸口かもしれません。

日経ビジネスに紹介されていたテラチャージ社の提案する
マンション向けEV充電器設置提案です。
何と管理組合は無料で導入できるというビジネスモデルです。




川崎市の武蔵小杉駅近くのある大型タワーマンションで6月、駐車場にEV充電器を設置することが決まった。「設置費用が高い」という反対意見が出てから実に4年、ようやく住民の議論が決着した。マンションを管理する三井不動産系の管理会社が導入を決めたのは、テラモーターズ(東京・港)が提供するサービスだ。
テラチャージ EV充電器マンション設置

 テラモーターズはインドで電動三輪車を製造・販売する事業などを手掛ける。4月から国内で集合住宅向けに、普通充電器やアプリなどをそろえたシステム「テラチャージ」の提供を始めた。営業員がマンションの管理組合への説明も行う。すでに40棟近くが導入を決め、ゴルフ場や観光施設などへの展開も進めている。
 同社によると、一般的に充電器をマンションに設置するには工事費と機器代を合わせて100万円程度かかる。国や自治体などからの補助金を差し引いても40万円がマンション側の負担になるという。これまでマンションへの充電器設置を阻む最大の壁が、住民で構成する管理組合での合意形成だった。

マンション側の負担ゼロ
テラチャージ EV充電器マンション設置

 EV充電器があれば、EVユーザーにとって利便性が向上する。マンションの資産価値の向上につながるともされる。一方で、数ある世帯のうちEV保有者が数世帯に限られると、たとえ数千円でも設置費用を分担することに不公平感が生じやすい。既設の分譲マンションでは特に合意づくりが難しかった。
 テラモーターズは「抜本的な仕組みで無料にしないと、設置が進まない」(徳重徹会長)として、充電インフラ事業に参入した。初期費用をテラモーターズが負担し、設置や運営にかかるマンション側の負担額をゼロにした。
 代わりに10年間置き続ける長期契約を結び、EVユーザーの住民から得る充電利用料で収益を確保する。いわば長期契約に基づくEV版「置き薬」といったところだ。利用者からは充電1時間当たり150~200円を徴収する。

 クラウド上で利用状況を管理し、専用アプリで利用者から集金する。電気代を誰が使ったかを明確にして支払ってもらうことで不公平感をなくし、受益者負担を徹底する。導入が拡大しているため、徳重会長は「初年度で1000棟を視野に入れる」と自信を深める。
 EVの充電は主に自宅や事務所で夜間に行う基礎充電と、移動中のパーキングエリア(PA)などで電気を補充する経路充電とに分かれる。実際の利用シーンで中心となるのは基礎充電で、長時間かけて充電した方がバッテリーへの負荷も少ない。
 戸建て住宅では充電用屋外コンセントの設置工事で済むが、マンションとなると事情は異なる。特に、日本は集合住宅に住む人口の割合が全体の4割を超え、EV保有者が多い都市部ではさらにその比率が高まる。マンションへの充電設備の整備が進まないことが、消費者がEV購入に踏み切れない一因となっていた。
テラチャージ EV充電器マンション設置

ENEOSは1万基を整備

 充電インフラに企業の参入が増えている背景には、日本でもEV普及の兆しとなる動きがあるからだ。世界的にEVシフトが進み、国内では今年から自動車メーカーが新モデルを続々投入している。
 日産自動車は初めて多目的スポーツ車(SUV)のEVを投入したほか、三菱自動車と共同で軽自動車のEVの販売も始めた。車種が少なかった日系メーカーでも選択肢が増えたことで、EV時代の到来に向けたインフラづくりの動きも加速している。
 「ライオンズマンション」などを展開する大京は5月、今後新規で開発する分譲マンションでは、駐車区画の50%にEV充電器を標準装備する業界初の方針を打ち出した。ソフトバンクグループ発のスタートアップで充電インフラを手掛けるユビ電(東京・渋谷)と組み、同社の充電システムを導入する。

 外資も日本市場に商機を見いだしている。スイス重電大手のABBは1月から日本で普通充電器の受注を始めた。これまでPAなどに設置する急速充電器を販売してきたが、マンションなどでの長時間充電の需要も取り込む。

 後半略

➡︎□元記事に



これは画期的ビジネスモデルだと思います。
既に立っているマンションにEV充電器を設置するのは、従来至難の技と思われてきました。
EVに乗らない住民から設置費用負担の合意を得るのは管理組合としてはなかなか難しい
と想像できます。
しかし、これが無料となればどうでしょうか。
しかも電気代は使用者のみの負担になれば、関係ない住民に費用負担はありません。
特に反対する理由はない様に思います。

マンションにもEV充電器設置が進み、首都圏を中心とした都市部の
アウトランダーPHEVや電動車両のユーザーが便利になる一助となる事を、
切に期待します。

追記)
都内に東急不動産の全戸分のEV充電器を用意した分譲マンションが売られていると
いう記事を見つけたのでどんな物件かと思って見てみたら、、
なんと全19戸、最低価格3億円の物件でした。ー!ぎゃふん。
➡︎□都内に全戸分のEV充電器を設置した分譲マンション

日産・NEC・大京による「マンションにEV充電器設置プロジェクト」

➡︎□過去記事 EV普及にマンション管理組合のカベ 日経ビジネス

三菱新型アウトランダーPHEV(22型)カタログ POWER CHARGE&SUPPLY 充電

新型アウトランダーPHEV 200V家庭用充電ケーブル

➡︎□新型アウトランダーPHEVオーナーで自宅充電している人は6割!?(日経記事より)

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新型アウトランダーPHEVGN0W 22型 オーナー目線レビューマイパイロット編

小生の家に新型アウトランダーPHEVが納車されてほぼ半年が経過しようとしています。
週末ドライバーなので今迄の累計走行距離は3000kmです。
(前半コロナ禍でもあってやや控えめな距離です)
今までこのクルマのディテールに関してオーナー目線でのレビューをしてきましたが、
ここでやっと、このクルマの基本性能に関してレビューしたいと思います。
今回は、日産から供与を受けた運転支援システム「マイパイロット」をレビューします。

三菱自動車 マイパイロット MI–PILOTシステム
今回新型アウトランダーPHEVに搭載されたマイパイロットを実際使ってみた感想は、
①高速道路での半自動運転「ACC+LKA」が楽チンすぎる。
 高速道路巡行時にステアリングの右手にあるマイパイロットボタンを押せば、
 設定速度で前の車を追尾してくれるうえに、カメラが車線を読み取って、
 ステアリングを操作して車線の中央をキープしてくれます。
 ドライバーは万が一の時用に片手をハンドルに添えておくだけ。
(今回は握りを感知するトルクセンサーではなく接触を感知する静電センサー採用で凄い)
 アクセル、ブレーキ操作はもちろん、ステアリング操作からも解放されます。
 
新型アウトランダーPHEV22型 初ドライブ旅行 東名渋滞 マイパイロット 
②新しいACCは、渋滞でもOKで本当に便利。
 先代のACCは、時速40km以下では設定できませんでした。
 しかも渋滞してクルマが一度停止してしまうと、ACCが解除されてしまいましたが、
 今回日産提供のプロパイロット1.5✴︎は進化しています。(✴︎修正しました)
 停止からでも前方車が動き出したら、「前方車に続いて発進します」のメッセージを
 ドライバーディスプレイに表示しながら再発進します。
 渋滞時のアクセル、ブレーキストレスから解放されます。


新型アウトランダーPHEV マイパイロット MI–PILOT
③車線認識機能が優秀
 高速でLKAでステアリングを操作してもらっていて気付くのは、
 このシステム、かなり車線認識が優秀です。
 人間の目で消えかかっている見えにくい白線もきちんと認識して、
 レーンの中央を走ってくれます。
 人間の目のほうが、横にあるフェンスや大型トラックを気にして
 中央でない危険な位置を走ってしまうのに対して本当に正確な
 レーンどりをしてくれます。
 但し激しめの雨天の時はLKAが操作できないと表示されます。 

④ナビリンク機能が便利。速度調整や標識表示。
 今回のマイパイロット(日産プロパイロット2.0)は、ナビリンクという地図情報を
 連携させるシステムが採用されているので、地図上にある速度制限
 情報や、高速の合流情報を読み込んで、自動で速度調整してくれます。
 首都高速の合流地点で自動で速度が下がりながら曲がっていき、
 合流地点をすぎると再びスピードを上げてはしったのに驚きました。
 その他、高速道路は意外に最高速度制限が区間でコロコロ変わります。
 図らずしていつの間にかスピード違反をしていることがありますが、
 今回のナビリンク機能では、ヘッドアップディスプレイに最高速度
 が刻々と表示されるので、うっかりを防げます。

新型アウトランダーPHEV22型 安全システム マイパイロット
 ⑤使っていて非常に安心なシステムに感じます。
 今回のマイパイロットは、非常に任せて安心のシステムです。
 今までは、前方のクルマが車線変更してその前のクルマがいなかった時など、
 (速度設定が高いままの時)怖いくらいの急加速が行われました。
 今回の新型アウトランダーPHEVは、こんな時も非常にスムーズな加速を行います。
 又、レーダーを前の車の下を通して、前の前のクルマを感知して走っているので、
 前の前のクルマが仮に急ブレーキを踏んでも人間よりも先に気づいてくれます。
 凄い技術です。
 場合によっては集中力を欠いた人間が運転するより安心かもしれません。

追記)
 日産プロパイロットから、アウトランダーPHEVに乗り換えた方のレビューによると
 この進化型は、①雨天などでの様々な条件下での自動運転機能の実行精度が向上
 ②自動運転時のハンドルのセンサーが向上、の点に驚かされるとの事です。
 三菱ユーザーは、日産が段階的に磨いてきた技術を、一足飛びに凄い進化として体感するわけです。
 ありがとうございます。

新型アウトランダーPHEV22型 初ドライブ旅行 東名渋滞 マイパイロット

➡︎□マイパイロット使用の箱根ドライブ旅行

三菱新型アウトランダーPHEV(22型)取扱説明書

➡︎□取説でマイパイロットを学習


新型アウトランダーPHEV 22型 ブログ 夏海

ブログトップ画面の愛車写真に海辺での夏らしい写真を入れ替えました。
➡︎□PHEVブログトップページに

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日産サクラ/三菱ekクロスEVはもはや軽じゃない!説(軽の規格内に収めた軽でないクルマ)

そもそも軽自動車って何?という
根本的な事にふれた流石のカー専門誌ベストカー吉川氏の
三菱日産EVに関する記事を紹介します。





2022年5月20日、軽EV 日産「SAKURA」と三菱「ekクロスEV」が発表された
日産サクラ 軽EV

 サクラ/eKクロスEVの最高出力は47kW/2302-10455rpm、最大トルクは195Nm/0-2302rpmだ。一足先に試乗させていただいたが、アクセルペダルを優しくひと踏みした瞬間から、軽やかな加速。
 総容量20kWhのバッテリーは標準リーフ(40kWh)のちょうど半分だが、サクラの車両重量は1080kg(「G」グレード)と、標準リーフ(1520kg)の3分の2程度で、最大トルクはおよそ2リッターNAのガソリン車並み。
 しかもモーター駆動だから、発進した瞬間から最大トルクの恩恵を体感できる。フットワークの軽やかさは伝わるだろう。
 ドライブモードも「ECO/STANDARD/SPORT」とあり、踏み始めの加速感が強くなる。1名ならばECOで十分、3名乗車だとSTANDARDが丁度よかった。
三菱 ek クロスEV 軽EV

 なおeペダルは、減速度が強めのセッティングとなっているので、お好みでオン/オフを選べばよいだろう。筆者は、e-PEDALはオフにした方が、クルマの軽やかさを味わえるので好みだった。

東関東三菱のチラシ 軽自動車の歴史
(三菱 軽自動車の歴史 東関東三菱のチラシより)

日本の軽自動車は、1949年7月に軽自動車の規格が制定されたことで始まったもの。
 現在の軽自動車の規格は、1998年に改定された「排気量660cc以下、長さ3.4m以下幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車」というものだ。
 昨今は、軽自動車もコンパクトカーも車両価格はさほど変わらなくなってきているが、それでも、軽自動車のほうが維持費は安く、コンパクトカーよりも車内が広いことから、新車販売の約4割を占めるほど人気となっている。
 一方、排気量に上限660cc(1998年に550ccから改定)があるため、CO2ガス排出低減とエンジンパワーの両立がしにくく、冒頭でも触れたように、「加速が遅い」といったネガティブな部分もある。
 安全性能や走行性能、静粛性などにおいても、以前よりはずっと向上しているが、同時期に開発されたコンパクトカーと比較すると、劣ってしまうのは事実。
排気量の上限はあるが、エンジン出力には決まりがない。だが、全てのメーカーが、最高出力64ps以下になるよう自主規制をしている。
 この自主規制の起源は、1980年代に起きた軽パワーウォーズ(スズキ アルトワークスとダイハツ ミラの軽ターボ対決)によって始まったとされている。
 ただ、冒頭でも触れたように、軽自動車は、最高性能を抑制することで、国土交通省が、「特別に」枠を用意してくれているものだ。
 最高出力64psの自主規制がなければ、とっくの昔に、普通自動車枠に吸収され、特別待遇はなくなっていただろう。


■軽がBEVにたどり着いたのは必然
日本の軽自動車2020

 現在、売れ筋の軽スーパーハイトワゴンと、サクラのパワースペックをざっと並べてみた。
 見てほしいポイントは、ターボ車の最大トルク発生回転数がおよそ2500rpm、という点だ(※スペーシアはモーターアシスト分を考慮して考えてほしい)。
 ●ホンダN-BOX
・NA 最高出力43kW(58ps)/7300rpm、最大トルク65Nm/4800rpm
・ターボ 最高出力47kW(64ps)/6000rpm、最大トルク104Nm/2600rpm
●スズキスペーシア
・NA 最高出力38kW(52ps)/6,500rpm、最大トルク60Nm/4000rpm
+モーターアシスト 2.3kW(3.1ps)/1000rpm、50Nm/100rpm
●ダイハツタント
・NA 最高出力38kW(52ps)/6900rpm、最大トルク60Nm/3600rpm
・ターボ 最高出力47kW(64ps)/6900rpm、最大トルク100Nm/3600rpm
日産ルークス
・NA 最高出力38kW(52ps)/6400rpm、最大トルク60Nm/3,600rpm
・ターボ 最高出力47kW(64ps)/5600rpm、最大トルク100Nm/2400-4000rpm
日産サクラ
最高出力47kW/2302-10455rpm、最大トルク195Nm/0-2302rpm


 トルクは、ある程度エンジン回転数を上げていかないと発揮されない。ターボ車はおよそ2500rpmで最大トルクを発揮する。NA車に比べれば、ターボ車は低い回転数で発揮されるものの、それなりにアクセルを踏み込み、エンジン回転数を高めた状況だ。
日産サクラ 軽EV

 理想は、最もパワーが必要となる停止状態からの発進時に、最大トルクが出ること。
 そうなれば、多くの方がストレスなく、加速感を感じられるようになる(その反面、スピードが伸びるような感覚は薄れるが)。モーター駆動がまさにそれだ。実際に乗った印象でも、もはやターボ車も敵ではなく、爽快なドライブフィールで心地が良い。
 ストロングハイブリッド化をする、という方向も考えうるが、エンジンとモーター、両方を積むほど、コストをかけるなんてことは考えられない。軽自動車がBEVにたどり着いたのは必然であったように思う。
日産サクラ 軽EV  充電リッド インパネ

ただ、軽BEVも、最大トルクをできるだけ高めればよいか、というとそうではない。
 サクラの実車実験を取り仕切った、日産オートモーティブテクノロジー・車両実験部第三車両実験グループ主管 永井暁氏によると、サクラに搭載している駆動用モーターは、ノートe-POWER 4WDのリア側のモーターのチューニング版だという。
 ノートe-POWER 4WDのリアモーターは、最高出力50kW、最大トルク100Nmいうスペックだが、これは大幅に出力を絞って使っているそうだ。
 サクラでは、最大トルクを195Nmまで開放したが、出そうと思えば更に(トルクを)引き出せるとのこと。しかし、オーバースペックにすると、電費の悪化やバッテリー、モーターの発熱、その他にもしわ寄せがくる。
 ギリギリ攻め込んで決めたのが、現在のターボ車の実力の約2倍、最大トルク195Nmであったそうだ。
 開発の後半では、公道試験で箱根のターンパイクを貸し切って、上り下りを走り回ることもしたそうで、サクラのテストカーは、4名乗車であってもストレスなく、登り降りをこなしたという。
 「我々(日産)が導き出したスペック(最大トルク)は正解だったと自負しています。」と、永井氏は語ってくれた。

■軽自動車の答えは「BEV化」
三菱 ek クロスEV 軽EV

 サクラ/eKクロスEVは、終始、落ち着きのある走り心地で、「軽を越えた」と日産が自負するのも理解できる仕上がりだった。
 クルマの完成度は高く、自宅充電をすれば充電費用も安く済むので、セカンドカーとして非常に適したモデル。
正直なところ、今回のサクラ/eKクロスEVは、ボディサイズこそ軽規格に収まってはいるが、軽として優遇措置を受けるのはどうなのか、と感じてしまうレベル。
 これは一般的な軽ガソリン車でもいえることだが、高速走行などではエンジンパワーに対してシャシー性能が不足しているように感じる。
 パワートレインのポテンシャルに相応しい諸元が欲しくなるのだ。サクラ/eKクロスEVはなおさらだ。
 もちろん日産としても、ベースとしたデイズの車体に対して、アンダーフロアへバッテリーを支える補強の梁を追加したことや、リアサイドメンバーを追加して強固なリアセクションとしたこと、モーターを載せているユニットメンバーを新設して、慣性主軸(揺れの中心軸)の直上でマウントし、上下振動を最小化したこと、3リンク式のリアサスペンションを採用したことなど、多々の改良を行ってはいる。
 しかし、コンパクトカーと比べると、背高ゆえにコーナリング時には不安定さを感じるし、加速時の横方向のグリップ(試乗日がちょうど雨だった)など、あの力強いモーターに対応する対策がさらに欲しくなる。
 例えば、車幅上限を1.48mから1.6mまで許容し、ドアの厚みアップとトレッド拡大、タイヤサイズをアップする、などが欲しくなってしまうのだ。
 ただしそうすると、軽自動車税(自家用は10800円)の枠からはみ出し、自動車税へ統合されて1000以下(25000円)となり、折角の特権を失ってしまう(初度登録時は免税となるだろうが)。

三菱 ek クロスEV 軽EV  充電リッド インパネ

 「軽として認められる枠に収めながらも、軽ではないクルマをつくった」というのが、サクラ/eKクロスEVなのだろう。本質は軽ではないのに、軽という特権は受けられる。こんなお得なクルマはほかにない。
 サクラ/eKクロスEVは、コンパクトカーと戦ったとしても、十分に勝ち抜けるだけの実力はあるし、これこそが、「軽自動車の答え」だと筆者は考える。
 市場に出回るようになった時、オーナーがどれほど「感動」の声を発してくれるのか、非常に楽しみだ。
➡□元記事に



なる程です。グローバルで見るとガラパゴス規格である日本の軽自動車。
しかしこのおかげで日本の狭い道でも走れる庶民の足になっていることは事実です。
これがEV化できて、この企画があったからこそ、電動車両大国へ脱皮できた
なんていうシナリオが描けると良いですね。
色々な意味で、軽EVの乗り手にとってのメリットはありそうですが、課題も多いのが
事実です。
今回の三菱日産のチャレンジが、突破口になると良いですね。

サクラのインテリアや、充電リッドの蓋にホイールと同じデザインが施されているのは
素敵だなと思いました。

追記)


サクラでは、最大トルクを195Nmまで開放したが、出そうと思えば更に(トルクを)引き出せるとのこと。しかし、オーバースペックにすると、電費の悪化やバッテリー、モーターの発熱、その他にもしわ寄せがくる。


モーターのトルクはスペック上の最大トルクはあえて据え置く事が出来ることを初めて知りました。
面白いですね。内燃機関ではあり得ない事です。アウトランダーPHEVのモーターも最適に据え置かれているんだと
、逆に言えばやろうと思えば上側を解放できるんだと知りました。


三菱 軽EV ekクロスEV

➡□日産三菱 他社に2年先行の意義とは?

化石燃料と再生可能燃料

➡︎□脱化石燃料に向けて3つの課題の一つ軽自動車と日経

日本の軽自動車2020

➡︎□「軽EVこそ日本が求めるEVの姿だ」説

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