日本を抜いて世界第3位の市場になったインド自動車マーケットへの
投資の話題が続きますが、
今回は
ルノー日産の話です。
今回
ルノーと
日産は、インド市場に対する新たなコミットメントとして両社の共同事業における株式保有比率の見直しを実施。新しい枠組み合意により、RNAIPLは
日産51%:
ルノー49%の出資比率となり、RNTBCIの出資比率は
ルノー51%:
日産49%と変更。この結果、長期的なパートナーシップが強化され、各社がより責任と自律性を持って事業運営ができるとみている。

新しいセグメントへ新型車を投入
両社3車種ずつ計6車種の新型車を、チェンナイで設計・生産するとしていて、アライアンス共通のプラットフォームを採用しながら、各ブランドの個性を明確にした特徴的なデザインを採用する予定という。
また、新型車には4車種の新型CセグメントSUVが含まれるほか、
ルノーと
日産にとってインドにおける初の
EVとなる2車種のAセグメント
EVは、10年以上前に日産「リーフ」とルノー「ゾエ」が切り拓いたグローバル量産型
EVの専門知識を生かして開発される。

これらの新型車はインドだけではなく、インドからの輸出を大幅に増加させることも計画されており、チェンナイのRNAIPL工場の稼働率を80%まで高め、今後何年にもわたって数千人の雇用を確保。同時にこの増産を補完するため、RNTBCIでは研究開発および関連業務の拡大が見込まれており、インドおよび海外の新規プロジェクトのために、チェンナイ近郊の拠点で最大2000名の新規雇用を創出する見込みという。

カーボンニュートラルなクルマづくりへのロードマップ
アライアンスにおけるエネルギーや資源を削減する主要拠点の1つであるRNAIPL工場は、カーボンニュートラルへ向けたロードマップを発表し、現在進行中の再生可能エネルギー使用量100%へ移行するプログラムで、2045年までに達成する予定。同時に工場でのエネルギー消費量も現在より50%削減する予定としている。チェンナイ工場では、すでに電力の50%以上を太陽光、バイオマス、風力などの再生可能エネルギーで賄っていて、太陽光発電は現在の6倍以上の規模となり、発電量は2.2MWから14MWへと拡大されるという。

(写真は三菱の時のもの)
日産のAMIEO(アフリカ・中東・インド・ヨーロッパ・オセアニア)マネジメントコミッティ議長であるギョーム・カルティエ氏は「ルノーと日産はインド市場への取り組みを強化します。インド市場の電動化を推進し、環境への影響を最小限に抑えていきます。インドは初のアライアンス工場が竣工した地であり、新型車や新しい研究開発の取り組み、新しい輸出市場を通じて、共同事業を次のレベルへと引き上げ、アライアンスの新しい章の中心的な役割を果たしていきます。インドにおける日産のラインアップに、初めてグローバルに高品質なSUVと
EVが加わることで、従業員、お客さま、地域社会により大きな価値をもたらします。ルノーと日産は本日、インドへのコミットメントを新たにしました。タミル・ナドゥ州政府の強力なパートナーシップとサポートに感謝します。私はここチェンナイで、チームの皆さんと素晴らしい発表を共有できたことをとても誇りに思います。彼らのパフォーマンスと競争力が、長期的な投資を行う自信を与えてくれたのです」と述べている。

また、ルノー・グループのインターナショナル・デベロップメント・パートナーシップ担当SVPでアライアンス共同購買組織(APO)のマネージング・ダイレクターを兼ねるフランソワ・プロボ氏は、「インドはルノー・グループにとって重要な市場です。過去14年間、私たちはチームやディーラーとともにルノー・ブランドを発展させ、年間10万台を販売するまでになりました。また、世界にまたがる研究開発においても、インドは重要な役割を担っています。今回の日産とのプロジェクトは、2月6日に発表した新しいアライアンスの構想のうち、内容を具体化した最初の取り組みです」とコメントしている。
➡□元記事に
RNAIPLは、
「Renault Nissan Automotive India Private Limited」の略だそうです。
今回は三菱が蚊帳の外なのが少し気になります。
アライアンスのリードカントリー制では、
ASEANのバングラディッシュあたりまでが、三菱の担当で
インドはルノー日産がカバーするという事なのだと思います。
今回気づいたのですが、ギョームカルティエ氏は元三菱執行役員だった方で
いつの間にか日産に転職されていたんですね。
(一時はポスト益子氏と噂されていたこともある方でした)下記に過去記事
日産グプタCOOも元三菱社員ですし、なんだか三菱の海外人材は
日産に移ることが、キャリアアップコ-スの様な感じで、これがアライアンス
といて良いんだか悪いんだか若干気になるところです。
それでもアライアンス内で人材が回っているので外に流出しないだけ
よいと思います。
➡□ギョームカルティエ氏はポスト益子三菱社長候補?2018年記事
➡□新型アウトランダーPHEV高コスパの立役者?旧三菱、現日産のグプタ氏
➡□スズキのEV eVXインドに登場
➡□初めて出張で行ったインド2019年