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アウトランダーPHEV乗りのブログです(自称 発売以来PHEVを最も長く乗り続けている男の1人)

夢の充電時間1/5 ナトリウムイオン電池とは?(更にレアメタルフリー)

耳慣れない「ナトリウムイオン電池」というものがあるそうです
日経ビジネスに紹介されてましたので、部分転載します。



ナトリウムイオン電池のメリットは大きく3つある。

 一つは原料コストの低減だ。リチウムとコバルトというレアメタルを使わずに済む上、
電気を流す基板に銅ではなくアルミニウムを使用できる。高価な材料を使わないので、
「リチウムイオン電池と比較して、最低でも1割、うまくいけば3割のコストダウンが可能になる」

 次に、既存の生産工程を使えることも利点になる。電池の仕組みはリチウムイオン電池と
同じなので、電池メーカーの生産設備をナトリウムイオン電池の生産にそっくりそのまま
使用することができる。設備投資がほとんど必要ないため、各メーカーは代替電池として生産しやすい。

ナトリウム イオン電池

東京大学大学院の山田淳夫教授らが開発したマイナス極のイメージ。
チタン(赤)と炭素(灰色)からなるシート状の物質

 最後に、急速な充放電が可能なこと。
「原理的には、リチウムの5分の1で充電できる」と言う。
急速充電が可能になれば、当たり前だがEVへの充電時間を短くできる。
東京大学大学院の山田淳夫教授らのグループは、チタンと炭素によるシート状の
化合物が大量のナトリウムイオンを吸着・放出することを発見。これを電極に用いて
電池を試作し、急速充放電を繰り返しても性能が劣化しないことを既に確認している。
山田教授は「急にリチウムに取って代わるというより、特性にあった用途で徐々に
リチウムの代替の一つとして利用されるようになるだろう」と予想する。

企業も水面下で開発続ける
 こうした長所を持った電池を商用化しようと、複数の民間企業が開発に取り組んでいる。
例えば住友電気工業は2013年に、電池内部が低温でも動作するナトリウムイオン電池を開発。
排熱スペースが要らないため、リチウムイオン電池より小型にすることに成功した。
住宅用の蓄電池や電気自動車向けの納入を目指している。

 トヨタ自動車も発表こそしていないものの、HVやPHV(プラグ・イン・ハイブリッド車)向けに、
ニッケル水素電池やリチウムイオン電池の代替として研究開発を続けているとみられる。
今年5月に開かれた電気化学会の電池技術委員会では、同社の電池研究部が
ナトリウムイオン電池のプラス極のために新規材料を開発したことを報告している。

 三菱化学は東京理科大の駒場教授と研究を続ける。「具体名は出せないが、
海外企業を含めて4、5社と共同研究している」。

 企業がこぞって開発に取り組むナトリウムイオン電池だが、課題もある。
電池に蓄えられるエネルギー量が、リチウムイオン電池に比べて見劣りすることだ。
ナトリウムはリチウムに比べて重いため、同じ重量の電池ではリチウムのほうが容量が大きくなる。
 (中略)
 鉛電池、ニッケル水素電池からリチウムイオン電池まで、電池産業は
日本のお家芸と言われてきた。しかし、近年は韓国勢などに押され、シェアを失いつつある。
次世代の電池として注目が集まるナトリウムイオン電池。レアメタルを使わないという
国家戦略上の危機管理だけでなく、日本の電池産業が再び世界のトップに
返り咲くためにも商用化が急がれている。



まだ実現には課題が多いようですが、
充電時間1/5が魅力です
電池を制す者がEVを制すと言われていますので、
日の丸電池産業の頑張りに期待したいです。

これとは別にレアメタルを使った電池の方も
技術進歩が期待されます。
リチウム 2次電池の進化 硫黄電池 空気電池

➡□リチウム系イオン電池の技術発展展望
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