
日産、ソニーが相次いでリチウムイオン電池から撤退だそうです。
各々パナソニック、村田製作所等に売却交渉に入ったと報道されています。
両者とも今後は他社から買った方が良いとの判断からです。
最近、「次世代のクルマ」といえば、自動運転やライドシェアリングが話題の中心だ。

一方で、EV(電気自動車)については、テスラやアップルの自動運転車の「構造の一部」として取り上げられる程度に止まっている。EVが「次世代のクルマ」の話題の中心だった5~6年前と比べて、社会の状況は大きく変わった。
そうしたなか、7月末から8月上旬にかけて、ソニーと日産がそれぞれ、リチウムイオン電池事業から撤退することが報道された。

(中略)
ソニーと日産のリチウムイオン二次電池事業撤退が報道される約1ヵ月前、韓国のLG化学が筆者に直接コンタクトしてきた。同社は、リチウムイオン二次電池の世界シェアで、韓国サムスン電子、パナソニックに次ぐ、第三位のポジション。米GMの電動車「VOLT」向けなど、自動車産業界向けでも大手サプライヤーである。
実は、筆者の著書が韓国語版で発刊されている。その内容を見て、EV事業に詳しい日本人ジャーナリストのひとりとして、筆者が彼らのインタビュー対象のリストに載ったという。
要件は、EV事業の世界的な再編に関する意見交換だ。筆者のコメントを、同社が社内外に向けて作成している技術広報誌及びウェブサイトに公開するというものだ。
今になって思えば、あの時点で同社は、ソニーや日産の「動き」を察知していたに違いない。数週間に渡り日本国内で情報収集すると言っていた。
LG化学側が用意してきた資料には、自動車のEV化による自動車産業の変革の可能性について、様々な図表や図式を用いた“仮定”が描かれていた。その詳細をここで紹介することは控えるが、全体としては、世界市場における各社のEV事業が「大きな曲がり角」に立っていることを示唆していた。
インタビューを通じて、筆者とLG化学側は、「今後のEV戦略は、米ZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)規制より、中国のNEV(ニュー・エネルギー・ヴィークル)政策の影響が大きくなる」という点で一致した。
(中略)
LG化学の資料のなかに、自動車部品のサプライチェーンの再編の記載があった。それは、EV化によって、これまでの内燃機関型と比べて、自動車の構成部品点数が大幅に削減され、その結果として既存のサプライチェーンが崩れるというものだ。これはLG化学が指摘するだけでなく、日系自動車メーカーを含めて自動車産業界での「定説」である。
また、モーターや二次電池など、EVの構成部品は商品としての差別化が難しく、自動車メーカーとしての「個性がなくなる」というのも、業界の「定説」である。
自動車メーカーはこれまで、リチウムイオン二次電池の開発・製造を自社の傘下に置くことで、「量産効果によるコストダウン」と「独自開発による企業の個性」の両立を図ろうとしてきた。2000年代後半に、「リーフ」と三菱「i-MiEV」が切り開き、さらに独ビック3(ダイムラー・BMW・VW)も、こうした手法を模索してきた。
そしていま、日産がこの手法を諦めた。
では、これからどうなるのか?
例えば、クルマは技術的な商品としての個性が減り、製造者は「ドンガラ」、つまりかろうじて差別化が可能なボディ周りだけを作るという、現在のパソコン産業のようなイメージになり、そして「ドンガラ」が自動運転やライドシェアに活用されていく…。

ソニーと日産のリチウムイオン二次電池事業撤退は、自動車産業の「潮目」を変える大きな出来事であるように思えてならない。
➡︎元記事へ
筆者の言っている、製造者「ドンガラ」化というのは、部分的に当たるのかも知れません。
しかしパソコンとクルマの違うのは、クルマは、
足回りや、ハンドルなどの操作系が乗り心地や人馬一体感を生み、
シャーシ全体の剛性が走行性能を左右するという『キカイ、メカ』
の『職人技』要素が入っている事です。
全て完全「ドンガラ」化出来ないと思われます。
仮に汎用の「ドンガラ」カーは出来るかも知れませんが、
これと差別化された「非ドンガラ」カーは、必ず生き残ると思われます。
日本の得意とするこだわりのクルマづくり
「非ドンガラ」カー、逆を言えばこれが生き残る道と考えます。

➡︎◻︎無駄に終わるか日産の電池技術開発

➡︎◻︎全固体電池(リチウムサルファー電池、リチウム硫黄電池)

➡︎◻︎リチウム空気電池

➡︎◻︎ドンガラ化の始まり?中国EV工場
各々パナソニック、村田製作所等に売却交渉に入ったと報道されています。
両者とも今後は他社から買った方が良いとの判断からです。
最近、「次世代のクルマ」といえば、自動運転やライドシェアリングが話題の中心だ。

一方で、EV(電気自動車)については、テスラやアップルの自動運転車の「構造の一部」として取り上げられる程度に止まっている。EVが「次世代のクルマ」の話題の中心だった5~6年前と比べて、社会の状況は大きく変わった。
そうしたなか、7月末から8月上旬にかけて、ソニーと日産がそれぞれ、リチウムイオン電池事業から撤退することが報道された。

(中略)
ソニーと日産のリチウムイオン二次電池事業撤退が報道される約1ヵ月前、韓国のLG化学が筆者に直接コンタクトしてきた。同社は、リチウムイオン二次電池の世界シェアで、韓国サムスン電子、パナソニックに次ぐ、第三位のポジション。米GMの電動車「VOLT」向けなど、自動車産業界向けでも大手サプライヤーである。
実は、筆者の著書が韓国語版で発刊されている。その内容を見て、EV事業に詳しい日本人ジャーナリストのひとりとして、筆者が彼らのインタビュー対象のリストに載ったという。
要件は、EV事業の世界的な再編に関する意見交換だ。筆者のコメントを、同社が社内外に向けて作成している技術広報誌及びウェブサイトに公開するというものだ。
今になって思えば、あの時点で同社は、ソニーや日産の「動き」を察知していたに違いない。数週間に渡り日本国内で情報収集すると言っていた。
LG化学側が用意してきた資料には、自動車のEV化による自動車産業の変革の可能性について、様々な図表や図式を用いた“仮定”が描かれていた。その詳細をここで紹介することは控えるが、全体としては、世界市場における各社のEV事業が「大きな曲がり角」に立っていることを示唆していた。
インタビューを通じて、筆者とLG化学側は、「今後のEV戦略は、米ZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)規制より、中国のNEV(ニュー・エネルギー・ヴィークル)政策の影響が大きくなる」という点で一致した。
(中略)
LG化学の資料のなかに、自動車部品のサプライチェーンの再編の記載があった。それは、EV化によって、これまでの内燃機関型と比べて、自動車の構成部品点数が大幅に削減され、その結果として既存のサプライチェーンが崩れるというものだ。これはLG化学が指摘するだけでなく、日系自動車メーカーを含めて自動車産業界での「定説」である。
また、モーターや二次電池など、EVの構成部品は商品としての差別化が難しく、自動車メーカーとしての「個性がなくなる」というのも、業界の「定説」である。
自動車メーカーはこれまで、リチウムイオン二次電池の開発・製造を自社の傘下に置くことで、「量産効果によるコストダウン」と「独自開発による企業の個性」の両立を図ろうとしてきた。2000年代後半に、「リーフ」と三菱「i-MiEV」が切り開き、さらに独ビック3(ダイムラー・BMW・VW)も、こうした手法を模索してきた。
そしていま、日産がこの手法を諦めた。
では、これからどうなるのか?
例えば、クルマは技術的な商品としての個性が減り、製造者は「ドンガラ」、つまりかろうじて差別化が可能なボディ周りだけを作るという、現在のパソコン産業のようなイメージになり、そして「ドンガラ」が自動運転やライドシェアに活用されていく…。

ソニーと日産のリチウムイオン二次電池事業撤退は、自動車産業の「潮目」を変える大きな出来事であるように思えてならない。
➡︎元記事へ
筆者の言っている、製造者「ドンガラ」化というのは、部分的に当たるのかも知れません。
しかしパソコンとクルマの違うのは、クルマは、
足回りや、ハンドルなどの操作系が乗り心地や人馬一体感を生み、
シャーシ全体の剛性が走行性能を左右するという『キカイ、メカ』
の『職人技』要素が入っている事です。
全て完全「ドンガラ」化出来ないと思われます。
仮に汎用の「ドンガラ」カーは出来るかも知れませんが、
これと差別化された「非ドンガラ」カーは、必ず生き残ると思われます。
日本の得意とするこだわりのクルマづくり
「非ドンガラ」カー、逆を言えばこれが生き残る道と考えます。

➡︎◻︎無駄に終わるか日産の電池技術開発

➡︎◻︎全固体電池(リチウムサルファー電池、リチウム硫黄電池)

➡︎◻︎リチウム空気電池

➡︎◻︎ドンガラ化の始まり?中国EV工場
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