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アウトランダーPHEV(2013年新発売時 初号機)乗りのブログです

自動運転車 最新事情③ 「チームジャパン」

自動運転車の派遣をドイツと競うチームジャパンについて
日経ビジネスの取材から、、、
(詳しくは本誌を。)



■高級車で圧倒的実力を見せつけるドイツ勢に加え、
テスラ・モーターズやグーグルといった米新興勢力も台頭する。表向きでは劣勢に見える日本勢。
だが、逆転のシナリオはある。「大衆車」で実を結ぶ独自技術の開発だ。


自動運転車 最新事情 チームニッポン
・日産自動車は7月13日、発売を約1カ月半後に控えた新型「セレナ」を報道陣に初披露。坂本秀行副社長が自動運転技術について解説した
・日系メーカーの市販車の機能は横並び
●運転支援車の搭載機能の比較




 8月24日、日産自動車は自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型「セレナ」を発売した。搭載モデルの価格は291万6000円から。高速道路の単一車線で、前方車と一定距離を保ちながら自動走行したり、前方車に合わせて自動停止したりできる。これらの機能はミニバンでは世界初だという。

 新車発表会で国内販売担当の星野朝子・専務執行役員は、「(消費者の)最先端技術への期待は確実にある」と自信をのぞかせた。予約のうちプロパイロット搭載車が7割に達し、同社が見込んだ4割を大きく上回ったからだ。

■単眼カメラが技術の肝

 300万円を切る価格帯で自動運転を実現──。

 自動運転という言葉の力も手伝って、一躍、話題の中心に躍り出た日産。それに対し、「あれは自動運転じゃない。レベル2の運転支援システムだ」(日系自動車メーカー技術者)という指摘があるのも事実だ。

 日産はプロパイロットを自動運転ではなく「自動運転技術」と呼んでいるが、「消費者にとっては同じ。自動運転ではないのに自動運転と思わせるのはいかがなものか」(同)。実際、トヨタ自動車やホンダなどが投入している車種には、セレナと同等の運転支援機能が搭載されている(下の図)。







日系3社が市販車に搭載する機能は同等だが、メルセデス・ベンツと比較すると劣勢。ただし、搭載機能の差がそのまま技術力の差を意味するわけではない


 では、セレナは何が違うのか。それは技術の中身を見なければ分からない。

 「セレナは大衆車だが、技術は世界最先端」。こう話すのは、日産AD&ADAS先行技術開発部の飯島徹也部長だ。世界最先端とは、フロントガラスの上に取り付けた単眼カメラを指す。

 他社では渋滞追従を実現するために、単眼カメラだけでなくミリ波レーダーやレーザーレーダーを積むが、セレナは単眼カメラのみで同じ機能を実現できる。イスラエルのベンチャー企業、モービルアイと共同開発した画像解析技術が生きた。

 ミリ波レーダーやレーザーレーダーは、物体の存在やクルマからの距離を認識するのには適しているが、その物体が何かを判断することはできない。単眼カメラでは、前方にある物体がクルマなのかどうか、道路上のラインが車線なのかどうかを、形状や配置などから判断ができる。

 物体との距離を測ることもできるため、必ずしも各種レーダーを積む必要はない。それでも各社が積んでいるのは、「急な割り込みなどに対応できるほど単眼カメラの処理能力が高くないため」(飯島部長)だという。

 その弱点を克服するため、セレナはモービルアイが開発した最新の制御基板を搭載した。その上で、処理能力を高めるために日産独自で改良を加えた。「単眼カメラだけでACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)も車線キープもできるのは恐らく世界初」(同)。

■セレナは前哨戦で勝つ手段

 米フォード・モーターは8月16日、2021年までにハンドルやアクセルのないレベル4の完全自動運転車を量産すると発表した。だが、カーシェアなど商業サービス向けのみにとどまる。

 米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、乗用車で完全自動運転車が登場するのは2025年になると予測している。普及にはさらに時間がかかる。完全自動運転に対応できるセンサーの技術革新や、完全自動運転に合わせた交通システムやインフラの整備など、クリアしなければならない課題が山積みだ。

 逆に言えば、それらの課題がクリアできるまでの間、レベル2や3の領域でいかにシェアを獲得できるかが自動車メーカーの明暗を分ける。セレナは日産にとって、この移行段階で勝つための戦略車との位置付けだ。

 「未来のクルマは自動運転になると言われても、目の前にモノがなければ消費者には伝わらない。セレナでリアルに見せるだけでなく、リーズナブルな価格で提供することで、消費者に自動運転をより身近に感じてもらうのが目的だ」(飯島部長)

 自動運転の市場はまだ目に見えていないだけに、「失敗のリスク」が付きまとう。既存市場で既に大きなパイを持つ日系メーカーは、新市場でうかつにリスクを取れないジレンマを抱える。その筆頭がトヨタだ。仮に自動運転で事故を起こすようなことがあれば、長年をかけて築き上げた信用力を一気に失いかねない。

 この点で日産はトヨタを追う立場。自動運転を打ち出したセレナの発売と同時に、2018年に高速道路での自動車線変更、2020年までに市街地での自動運転を目指すと宣言した。自動運転をマーケティングでフル活用する「攻め」の戦略で大逆転を狙う。

 



一方、「王者の事情」を抱えるトヨタ。2020年頃に高速道路での自動運転実用化を目指すと公表したが、それ以上のアピールには慎重だ。

 社内における自動運転技術の立ち位置も、これまでは曖昧だった。2013年頃まで豊田章男社長が自動運転技術に消極的だったことも影響している。「関連技術は1990年代から開発していたが、社内では『自動運転』とは呼ばずにADAS(先進運転支援システム)と呼んでいた。豊田社長への気遣いだったように思う」(元トヨタ社員)。

 豊田社長はパラリンピックの代表選手らと交流を深める中で、自動運転の意義を再認識したとされる。だが、それ以上に影響していたのは競合他社の動きだろう。米グーグルやドイツ勢が自動運転技術の開発にかじを切る中、取り残されるわけにはいかなくなった。

■技術を3分類しグループで分担

 そこで2014年、トヨタは自動運転を念頭に置いたいくつかの部署を立ち上げた。関連部門からエンジニアを集め、「連携力を高めた」(先進安全先行開発部の鯉渕健部長)。さらに自動運転の技術領域を「認知」「判断」「制御」の3つに整理し、各領域に強みのあるグループ会社に開発を振り分けた。


自動運転車 最新事情 チームニッポン
大阪市中央区の玉造交差点。ここは、南から来ると右折車線にクルマの行列ができやすい場所だ(下の写真)。直進するクルマが右折待ちの車列の横を通過して交差点に進むと、死角から急に、対向車線の右折車両が飛び出してくることがある。
危険な場所の把握は自動運転に役立つ
●トヨタIT開発センターが大阪市と共同で実施する実証実験の成果
試作した安全運転支援アプリケーション



昨年10月にトヨタ自動車が報道陣向けにデモンストレーションを実施したレベル3の試作車。高速道路への合流、車線変更、ジャンクションにおける分流などをクルマが自動で操縦する様子を公開した

 「認知」で大きな役割を担うのが、カメラやミリ波レーダーなど、主なセンサー類を持つデンソーだ。同社の松ケ谷和沖ADAS推進部長は「ボッシュ、コンチネンタルと比較しても、互角の勝負ができる。モービルアイのような単品メーカーにできないこともできる」と胸を張る。得意な「すり合わせ」技術がセンサーでも生きるからだ。

 クルマに搭載するセンサーの組み合わせは、どのメーカーも正解を模索している段階。「我々は自動車メーカーが実現したい機能と価格を一緒になって考えることができる」(松ケ谷部長)。

 「判断」でカギを握るのがAI(人工知能)。従来のクルマでは、AIの重要性は低かった。トヨタは自らの弱点がそこにあると気付き、今年1月、米シリコンバレーにトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)を設立。「制御」ではトヨタ本体が核となり、アイシングループなどとも連携している。

 グループ総力戦で巻き返すトヨタ。センサー類やAI以外にも、自動運転時代に必要な情報の収集、解析を地道に進める。その一例が、グループ会社のトヨタIT開発センター(東京都港区)が大阪市と進めている実証実験だ。

 


■右折車の行列で死角ができる








前方に進む時、行列の陰からクルマが飛び出してくることがよくある。実証実験で開発したカーナビゲーション用安全運転支援アプリケーションを使うと、危険な場所を知らせてくれる
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 こうした危険な場所の存在は通常は行ってみなければ分からないが、「ここを通過するクルマがどのくらいの割合で急ブレーキを踏んだり速度を落としたりしているかを見れば、特定できる」(トヨタIT開発センターの長田祐氏)。

 特定のベースとなるのが、クルマの各種センサーから得たデータだ。車両から無線で集めたビッグデータを解析することで、どこに危険が潜んでいるかをあぶり出す。結果を活用して危険な場所を運転者に通知し、最適な運転を助言するカーナビゲーション用アプリケーションも開発した。

 こうした技術は、レベル4の完全自動運転車でも威力を発揮する。3次元地図に危険場所の情報を組み込んでおけば、場所に応じて自動的に減速や停止ができる。



■ASIMOの技術生かすホンダ

 日産やトヨタに比べ、自動運転への取り組み姿勢が外部には見えにくかったホンダ。同社の強みは、2輪車や航空機、ロボット事業で培った技術にある。八郷隆弘社長も「我々は2輪車を含めたらかなりの台数を世界で売っていて、情報という宝を持っている」と胸を張る。

 中でも大きな蓄積があるのが、AIを駆使した「パス・プランニング(行動計画)」の技術。これは、目的地までの最適な経路を導き出すアルゴリズムを指す。AIの開発を加速させるため、この9月に東京都港区に新たな研究所「HondaイノベーションラボTokyo」を開設する。

 パス・プランニングに役立つ技術は、ホンダでは2足歩行ロボット「ASIMO」向けに長年開発していた。周囲の状況を認識し、よけながら最適なルートを歩くための技術が、自動運転にも生きる。今ではASIMOの開発スタッフが自動運転の開発チームに加わっている。

 ホンダもトヨタと同じように、「自動運転」という言葉を使うことを嫌う。「自動運転はあくまで安全のためにある。未熟なまま出して事故が起きては本末転倒。徹底して実証実験を繰り返し、自信が持てたタイミングで市場投入する」(本田技術研究所四輪R&Dセンターの杉本洋一・上席研究員)。

 そのため実証実験に力を入れる。4月には栃木県さくら市にある既存のテストコース近くに、市街地を再現した自動運転用テストコースを完成させた。大きさは東京ドーム4.5個分。米国コンコードの廃墟を丸ごと使った実証実験は、米国内で注目を集めてい。


■「どこで実験するか」にも創意工夫
ホンダが巨大廃墟を選んだ理由

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ホンダの研究子会社が自動運転車のテストを実施している米カリフォルニア州の廃墟

 米サンフランシスコの北東にあるコンコード市。ホンダは2015年秋から、同市にある約20平方キロメートルの巨大廃墟で自動運転技術の試験を実施している。「ゴーメンタムステーション(GoMentum Station)」と呼ばれる海軍基地の跡地。今は誰も住んでいないが、オフィスや倉庫、住居などが立ち並び、道路にはセンターラインや横断歩道、交差点の一時停止標識なども残っている。

 横断歩道を渡る歩行者を正しく認識し、停車できるか。前方の障害物を車線変更してよけた後に、元のルートに正しく復帰できるか。ホンダはここで、本田技術研究所の子会社、ホンダ・リサーチ・インスティチュート(HRI) USAのシリコンバレー拠点が開発する画像認識ソフトウエアなどをテストしている。

 自動運転の実現には、街中で発生する状況を想定したテストが欠かせない。「自動運転車をいきなり公道でテストすることはあり得ない。この場所なら街中の環境を想定した様々なテストが実施できる」とHRI USAの川岸浩社長はこの地を選んだ理由を説明する。

 現在は、前方に歩行者が1人ずつ現れる「フェーズ1」のテストの実施中。2016年中には複数の自動車や歩行者、自転車などが現れる「フェーズ2」に移行する予定だ。フェーズ2のテストに必要な施設の増強などを、この廃墟を管理するコントラコスタ郡と協議中だ。

 HRI USAの役割は、米国の交通規則や道路環境に対応したソフトの開発と、製品開発を担当する本田技術研究所に様々なオプションを提示すること。例えば、自動運転車がどう走るかを判断する材料として、道路標識などの情報をあらかじめ登録した地図データを使う方式と、画像認識した道路標識に従う方式がある。

 現在は前者の地図データに従う方式をテストしているが、後者をテストする可能性もある。「製品化にとらわれずに、様々な手法を評価することが我々の役割」(川岸社長)という。

 廃墟を選んだ理由はほかにもある。HRI USAでは、ソフト開発とテストを短いサイクルで繰り返してソフトの品質を高める「アジャイル開発」を実践している。ソフトに機能の追加や修正を頻繁に加えるため、週1回という高い頻度で走行テストを実施している。ソフトを開発するシリコンバレー拠点からテストコースまでは車で1時間。シリコンバレーの近くで走行試験ができる点も、ホンダが廃墟を選んだ理由の一つだ。

 ホンダ以外にも、ゴーメンタムステーションでは自動運転トラックを開発する米オットーもテストを実施している。同社は米ウーバー・テクノロジーズが今年8月に買収したスタートアップ企業だ。

 公道での実験には制約が多く、事故などのリスクも伴う。「どこで実験するか」も各社の知恵の見せどころとなっている。
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 各社がそれぞれ違うアプローチで開発を進める日系メーカーだが、大半の主力車種が大衆車であるという「足かせ」をどう克服するかが勝負の分かれ目になる。

 ドイツ勢の牙城である高級車では、高性能センサーを複数搭載しても、そのコストは価格全体に占める割合が小さいため採算は合う。しかし、普及価格帯のモデルではそれが難しく、実用化が遅れがちになる。

 公開されている自動運転の試験車両を比べれば、日本メーカーの性能はドイツ勢に決して劣っていない。それでも市販車ではドイツ勢の後塵を拝すのはそのためだ。ただこれまで見てきたように、日系メーカーは自らの強みを発揮できる「来るべき時代」に備え、着々と準備を進めている。

 その最初の布石が2020年の東京オリンピックだ。日本政府が国家目標として掲げるロードマップでは、それまでにレベル3の準自動運転を実現すると記されている。

 政府も本気だ。国内の全自動車メーカーと主力部品メーカーが共同で進める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」と「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」を閣議決定し、「協調領域」と「競争領域」に分けて日本の技術力を底上げしようとしている。

 BCGの試算では、2025年までに準自動運転車が世界の新車販売台数に占める割合は12.4%、完全自動運転車が0.5%になる。両者の総数は、1450万台に上る見通しだ。コストを抑えつつ、実用可能な技術を開発する日系メーカーは、普及期にシェアを拡大できる可能性は十分にある。



さあ東京オリンピックまでにチーム日本で
どこまで実現できるか期待大です!
世界にニッポンものづくりの存在感を高めるには、
ドイツには「絶対に負けられない戦い」
自動運転技術です。


日産 新型セレナ 自動運転 プロパイロット


⇒■日産プロパイロット



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日産 NISSAN IDS Concept 東京モーターショー


⇒■東京モーターショーでの完全手放し運転 日産IDSコンセプト
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