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EV充電器、日本が打った秘策 (日経)

急速充電方式の世界基準争い
に関する記事が日経ビジネスに



3月27日、中国のEV(電気自動車)普及協会幹部と共産党の関係者が、トヨタ自動車の東京本社をひっそりと訪れた。一行は翌28日にはNECの本社にも足を運んだ。議題はいずれもEV充電器の規格だった。「日本発のEVの充電器規格に関して、中国の政府と業界の関係者が強い興味を持っている」。関係者はこう証言する。

 中国の関係者を招いたのは、日本の自動車メーカーなどがつくる「チャデモ(CHAdeMO)協議会」。EVの普及団体で、独自の充電器規格を推進し、世界標準にすることを狙っている。

 チャデモは30日、新型の充電器を報道陣に公開した。最大出力は150kW(キロワット)と現状の3倍に引き上げ、急速充電も可能にした。一般的なEVならわずか10分程度で充電が完了する。従来は30分程度かかっていた時間を一気に短縮できる世界最高水準の技術になる。その発表の場に中国の関係者を招待したのだ。

新型充電器に強い関心

 「それでは始めます」。発表会場で2台並んだ日産自動車のEV「リーフ」。1台は従来の充電器で、もう1台は新型で充電するデモが行われた。

 新型が短時間で充電を終えると、中国の関係者から数多くの質問が飛んだ。「コネクターが90度の高温になっても変形しないのはなぜか」「この短時間で電池容量の何%が充電できたのか」。中国側の関心の高さが目立った。

 中国の関係者をわざわざ新型充電器の発表会に招いた背景には何があるのか。現在、EV充電器の規格は世界で大まかに4つある。日本のチャデモ、欧州の「コンボ(COMBO)」、米テスラが推進する独自規格、そして中国の「GB/T」だ。これらが主導権争いを繰り広げている。


急速充電方式


激化するEV充電器の覇権争い
●各国・地域の充電器規格の概要



 各勢力が躍起になっているのは、この規格が充電器だけのものでなく、クルマ本体の設計にも関わるからだ。規格はクルマに接続するコネクターの形状の違いだけを指すわけではない。最も大きな違いはクルマと充電器が情報をやり取りする通信方法にある。これが自動車開発を大きく変える。チャデモ仕様のクルマ、コンボ仕様のクルマ……といった形で、規格に応じてクルマの内部設計も変わるからだ。

 例えば、日本規格と世界規格が異なれば、同じ車種でも販売地域によって異なる仕様のクルマを生産せざるを得なくなる。EVに注力する三菱自動車の幹部はこう言う。「メーカーとしてはチャデモに世界統一してほしい。異なる規格で中身の違うクルマを作るだけでもコストアップになる。数万円ではとても済まないだろう。加えて、世界のどの工場でどの車種を作るのかという生産戦略にも影響が出る」

 つまり充電器の規格が、日系メーカーのEVの競争力を左右する可能性も出てきている。

急速充電方式

●充電規格別のEV・PHV普及台数の推移




 現状では、チャデモがグローバルな充電規格別のEV、PHV(プラグインハイブリッド車)販売台数で断トツ(上のグラフ参照)。さらに2月末時点で充電器の数は約1万4000で、欧州でも約4000を設置済み。コンボ勢もチャデモを無視できず、欧州の充電ステーションでは、1つの充電器でチャデモとコンボの両規格に対応できるよう2本のケーブルが設けられている。

 ただし状況が変わる可能性は十分にある。「コンボは欧州メーカーの囲い込みに入った。チャデモに対して、会費が高いなどのネガティブキャンペーンを張っているようだ」(チャデモ幹部)

 欧州メーカーは昨年秋ごろからEVシフトを加速している。独フォルクスワーゲンは2025年までに30モデル以上のEV投入を宣言し、年間200万台の販売目標を掲げる。独ダイムラーも同年までに総販売台数の25%をEVとPHVにすると明言。これらのメーカーを囲い込むことで、一気にコンボ規格の充電器が普及する可能性がある。

中国取り込み「もうひと押し」

 そこでチャデモが狙うのは、中国勢との互換性の獲得だ。大気汚染が深刻な社会問題になっている中国は、国を挙げてEVを普及させようとしている。EV市場が世界最大の中国を取り込めば、日本は主導権争いで極めて有利な立場を手にすることができる。

 そのために、今回発表した高出力の新型充電器に加え、ある秘策がある。

 それが「オープンプラットフォーム戦略」だ。知的財産権を他国に開放するほか、地域ごとの「現地仕様」も認める。規格の核である通信方法や安全性だけを検定制度によって守り、コネクターの形状などについては地域独自の仕様を許容する。

CHADEMO チャデモ方式



充電器の規格はクルマと接続するコネクターだけではなく、通信方法など様々な違いがあり、クルマ本体の設計手法も変わる


 充電器などのインフラビジネスを自国産業として育成したい新興国にとって、チャデモのこの姿勢は魅力的に映るようだ。タイはチャデモ規格を採用済み。チャデモの吉田誠事務局長は「オープン化は日本発の規格をガラパゴス化しないための戦略。インドでもチャデモを国家規格として採用する動きがあり、インド国内で現地仕様を議論している」と明かす。

 中国のGB/Tとチャデモは通信方法が似ており、チャデモが重視する安全性も確保できる。「今回の訪日で、チャデモと中国の関係者で引き続き互換性の議論をすることが決まった。もうひと押しだ」(吉田事務局長)

 チャデモが中国勢の取り込みに成功すると、中国市場におけるシェアが高い欧州の自動車メーカーにとっては打撃になる。コンボ仕様だけを採用するEVの開発・生産が難しくなるからだ。EVをめぐる「もう一つの」主導権争い。現状では日本勢が一歩先んじるが、勝負はこれからが本番だ。



日本発チャデモ珍しく世界基準を取れるか?
是非官民力を合わせて頑張って欲しいものです。

CHADEMO EV充電新規格 

➡□チャデモの新規格 充電時間が1/3に!
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