
EVは今や選択肢の大きなひとつになっていますが、
弱点は冬、そして雪だと言われています。
今年も雪の立ち往生のニュースが聞こえてくると
EVは大丈夫か?と心配の声が、
大雪により、新潟県内で立ち往生が発生。柏崎市の国道8号では一時、渋滞が22キロに及んだ。長時間車内での待機を余儀なくされる状況に、ネット上では、「電気自動車は大丈夫か?」とEVを心配する声が上がった。EVには一酸化炭素中毒の危険がないというメリットはあるものの、ガソリン車に比べてぜい弱なのだろうか。

記録的な大雪となっている日本海側で発生した大規模な立ち往生。本格的な冬到来を迎える中、想像を絶する豪雪に言葉を失うと同時に、移動の足の確保に不安が募っている。
渋滞は徐々に解消されつつあるが、一方で、ネット上で目立ったのはEVドライバーの身を案じる声だった。
「どれくらいバッテリー持つんだろう?」「今年も雪で立ち往生か… あれ起きちゃうと電気自動車なんて無力だよね」「少なくともこの国には向いてないわ」「電気自動車なら、凍死してた」「電気自動車を考えていたけど、立ち往生中のニュースを見てたら検討し直した方が良さそう」「電気自動車、冬は無理」といった心配の声が続出。
主な理由は、必ずしも車がフル充電されているとは限らないなかで長時間、身動きが取れないときのバッテリー切れを挙げている。寒冷地ではバッテリーの減りが早いとされ、極限状態でどこまで車が耐えることができるのか、関心が高まっている。

政府はEVの普及を推進。購入時に補助を受けられ、税金も安いなどの優遇がある。欧米を中心に脱炭素の流れが加速しているためだ。
雪によるスタックで動けない場合、ガソリン車なら万が一のときでも携行缶による補給がある。EVは充電できず、雪のみならず災害そのものに弱いという指摘もかねてからある。
半面、「一酸化炭素中毒になるリスクを考えると、ガソリン車よりもEVの方が雪に強い」「シートヒーターだったら電気少なくて済む」とメリットを挙げる声もあった。
自動車に精通する整備士は、ENCOUNTの取材に、立ち往生でのEVについて、「にっちもさっちもいかなくなっちゃう。航続距離が長くてもあれだけの寒さの中でヒーターたいて待っていれば、携帯と同じで充電はなくなりますよね。充電がないと車は動かないわけで、EVクイックという充電スポットがありますけど、地方はインフラも整備されていない。車自体が発熱もしないだろうから、ボンネットの雪も解けにくいだろうしね。地方で100%のEVはちょっとまだ厳しい」との見方を示す。
「雪国行くときは、“ガソリンが半分になったら必ず満タンにしろ”と昔はよく教わりましたよね。世界を見ると、EVは都市圏に人気。地方に行っちゃうと、充電設備が少ないので、化石燃料とかディーゼルエンジンに頼るしかない」と続けた。
➡︎□元記事に
以下に2021年のベストかー記事を再掲載します。
■立ち往生したらEVはどれくらいもつ? 電池容量で大きく左右される持久力

2020年12月に発生した大雪による関越道の長時間通行止めでは、幸いなことに閉じ込められた車両に電気自動車が含まれていなかった。
もし雪の中で40時間程度動けなくなったとした場合、電気自動車はどうなるだろう? ケーススタディをすると相当厳しい状況になりそうだと判明した。以下詳しく紹介していきたいと思う。
当然ながら吹雪の中で待機する状況になったら暖房が必要になってくる。電気自動車の暖房を稼働させようとすれば、1kWh程度の電力使うことになります。10時間で10kWh。現在最も大きな容量の電池を搭載している日産『リーフe+』は62kWhなので、フル充電状況なら60時間近く持つ。リーフ級のガソリン車だとアイドリングで1時間800ccくらい。
ピュアEVの日産リーフ。大容量バッテリーの搭載で、ガソリン車並みの航続距離の確保や家庭用蓄電池としての機能がウリ。満充電では、一般家庭での一日あたりの使用電力量を約12kWh/日とした場合、4日間の電力をまかなえる
ほとんど同じ条件だと考えていいんじゃなかろうか。電気自動車もガソリン車も残燃料/残電力によって違うことを考えたら、その時の運のようなもの。ただし! 電池容量が少ない電気自動車だと、なかなか厳しくなってきます。例えばホンダ『ホンダe』や、間もなく発売されるマツダ『MX-30 EV』は電池容量35.5kWhしかない。
しかも全体の90%くらいしか使えないため実際に使える容量で言えば32kWh程度。加えて高速道路を走っている状況だと80%を下回っていると考えていい。急速充電した直後で80%以下だし、近所のインターから乗った直後だって80%以下になっている。除雪が済んで開通したあとも自力で急速充電器に辿り着かなければならない。
35.5kWhだと電池残量が80%残っていたとしても20時間が立ち往生の限界。40時間の通行止めだと間違いなくもたなかっただろう。ここまで読んで「ガソリン車のようにヒーターを入れたり切ったりすればいいのでは?」と思うかもしれない。電気自動車で一度ヒーターを切ると、次にオンにした際は立ち上げに大量の電力を喰うのだ。
いずれにしろ、電池容量の少ない電気自動車だと立ち往生に遭ったら厳しい。途中でガソリン補給するようなことだってできない。カーボンフリーに向け今後電気自動車が増えて行く中、吹雪で遭難するようなら使いモノにならないと判断する人も少なくないだろう。果たして電気自動車で雪道を走るときの解決策はあるのだろうか?
■立ち往生を想定して EVだから必要な3つのポイント

結論から書くとあります。家屋より断熱性能の低い自動車は、車内全体を暖めようとしたら前述の通り大量の電力を消費する。
家庭用の100Vなら1000Wというイメージ。けれど電気毛布など電力消費量の少ない暖房用具を使うなら圧倒的な電力と言ってよい。電気毛布を「強」で使って30W程度しか消費しない。敷き毛布と掛け毛布を使っても60Wだ。
実際はスタンバイ状況のキープで電力を消費するため、300W+α程度使うけれど、この程度の電力なら40時間で12kWh。35.5kWhで残量が半分あったら50時間(2日間以上)もつ。しかも電気自動車だと排気ガスを出さないため、クルマの周囲が雪で埋まって閉まっても排気ガスにより生命を失うこともない。むしろ雪に埋もれたら風で冷やされない。
電気自動車の本格的な普及が始まる2030年代になると、電池技術も進みコストだって低くなる。多くの電気自動車は50kWh以上の電池を搭載することだろう。そうなったらバッテリー残量半分でも3日間くらいの立ち往生なら問題なし。ガソリン車よりずっと安全で快適な「立ち往生ライフ」を送れるんじゃなかろうか。
さらに電池技術が進めば電池残量に悩まされずに長期間過ごすことも可能となるのか?
ということで、すぐ始めるべきなのは電気自動車で立ち往生した時の対応策だと思う。前述のとおり、関越道の40時間通行止めには電気自動車が含まれていなかったものの、電池容量少ない従来型リーフなどで遭遇したら深刻な状況になったことだろう。
➡︎□元記事に
うーむ。これを読むと
ピュアEVは、大雪時の遠出は心配になりますね。
その点、いざとなるとガソリンが使えるPHEVは、
エネルギーリスクヘッジがされている
全天候型電動車両と言えるでしょう。
勿論、電気毛布はPHEVでも便利かもしれませんね。
冬のドライブに積んでおくとより安心かもしれません。
PHEVなら相当の立ち往生でも生き延びられそうです。

スノーモードも搭載されている三菱アウトランダーPHEV

➡︎□−7°Cになると航続距離が40%低下する?という実証データ

➡︎◻︎EVは冬には辛い リーフ試乗記

➡︎◻︎EVは真夏も辛い リーフオーナーの心配

➡︎◻︎冬はガソリン車ですら燃費が悪化する理由
。

➡︎◻︎アウトランダーPHEVは動くエアコンルーム

➡︎◻︎アウトランダーPHEVは冬に弱い

➡︎◻︎アウトランダーPHEVの画期的なエアコンとバッテリークーリングシステム

➡□エクリプスクロスPHEVの雪上走行実力

➡□アウトランダーPHEVのスノーモードはこうやって開発検証されてきた
弱点は冬、そして雪だと言われています。
今年も雪の立ち往生のニュースが聞こえてくると
EVは大丈夫か?と心配の声が、
大雪により、新潟県内で立ち往生が発生。柏崎市の国道8号では一時、渋滞が22キロに及んだ。長時間車内での待機を余儀なくされる状況に、ネット上では、「電気自動車は大丈夫か?」とEVを心配する声が上がった。EVには一酸化炭素中毒の危険がないというメリットはあるものの、ガソリン車に比べてぜい弱なのだろうか。

記録的な大雪となっている日本海側で発生した大規模な立ち往生。本格的な冬到来を迎える中、想像を絶する豪雪に言葉を失うと同時に、移動の足の確保に不安が募っている。
渋滞は徐々に解消されつつあるが、一方で、ネット上で目立ったのはEVドライバーの身を案じる声だった。
「どれくらいバッテリー持つんだろう?」「今年も雪で立ち往生か… あれ起きちゃうと電気自動車なんて無力だよね」「少なくともこの国には向いてないわ」「電気自動車なら、凍死してた」「電気自動車を考えていたけど、立ち往生中のニュースを見てたら検討し直した方が良さそう」「電気自動車、冬は無理」といった心配の声が続出。
主な理由は、必ずしも車がフル充電されているとは限らないなかで長時間、身動きが取れないときのバッテリー切れを挙げている。寒冷地ではバッテリーの減りが早いとされ、極限状態でどこまで車が耐えることができるのか、関心が高まっている。

政府はEVの普及を推進。購入時に補助を受けられ、税金も安いなどの優遇がある。欧米を中心に脱炭素の流れが加速しているためだ。
雪によるスタックで動けない場合、ガソリン車なら万が一のときでも携行缶による補給がある。EVは充電できず、雪のみならず災害そのものに弱いという指摘もかねてからある。
半面、「一酸化炭素中毒になるリスクを考えると、ガソリン車よりもEVの方が雪に強い」「シートヒーターだったら電気少なくて済む」とメリットを挙げる声もあった。
自動車に精通する整備士は、ENCOUNTの取材に、立ち往生でのEVについて、「にっちもさっちもいかなくなっちゃう。航続距離が長くてもあれだけの寒さの中でヒーターたいて待っていれば、携帯と同じで充電はなくなりますよね。充電がないと車は動かないわけで、EVクイックという充電スポットがありますけど、地方はインフラも整備されていない。車自体が発熱もしないだろうから、ボンネットの雪も解けにくいだろうしね。地方で100%のEVはちょっとまだ厳しい」との見方を示す。
「雪国行くときは、“ガソリンが半分になったら必ず満タンにしろ”と昔はよく教わりましたよね。世界を見ると、EVは都市圏に人気。地方に行っちゃうと、充電設備が少ないので、化石燃料とかディーゼルエンジンに頼るしかない」と続けた。
➡︎□元記事に
以下に2021年のベストかー記事を再掲載します。
■立ち往生したらEVはどれくらいもつ? 電池容量で大きく左右される持久力

2020年12月に発生した大雪による関越道の長時間通行止めでは、幸いなことに閉じ込められた車両に電気自動車が含まれていなかった。
もし雪の中で40時間程度動けなくなったとした場合、電気自動車はどうなるだろう? ケーススタディをすると相当厳しい状況になりそうだと判明した。以下詳しく紹介していきたいと思う。
当然ながら吹雪の中で待機する状況になったら暖房が必要になってくる。電気自動車の暖房を稼働させようとすれば、1kWh程度の電力使うことになります。10時間で10kWh。現在最も大きな容量の電池を搭載している日産『リーフe+』は62kWhなので、フル充電状況なら60時間近く持つ。リーフ級のガソリン車だとアイドリングで1時間800ccくらい。
ピュアEVの日産リーフ。大容量バッテリーの搭載で、ガソリン車並みの航続距離の確保や家庭用蓄電池としての機能がウリ。満充電では、一般家庭での一日あたりの使用電力量を約12kWh/日とした場合、4日間の電力をまかなえる
ほとんど同じ条件だと考えていいんじゃなかろうか。電気自動車もガソリン車も残燃料/残電力によって違うことを考えたら、その時の運のようなもの。ただし! 電池容量が少ない電気自動車だと、なかなか厳しくなってきます。例えばホンダ『ホンダe』や、間もなく発売されるマツダ『MX-30 EV』は電池容量35.5kWhしかない。
しかも全体の90%くらいしか使えないため実際に使える容量で言えば32kWh程度。加えて高速道路を走っている状況だと80%を下回っていると考えていい。急速充電した直後で80%以下だし、近所のインターから乗った直後だって80%以下になっている。除雪が済んで開通したあとも自力で急速充電器に辿り着かなければならない。
35.5kWhだと電池残量が80%残っていたとしても20時間が立ち往生の限界。40時間の通行止めだと間違いなくもたなかっただろう。ここまで読んで「ガソリン車のようにヒーターを入れたり切ったりすればいいのでは?」と思うかもしれない。電気自動車で一度ヒーターを切ると、次にオンにした際は立ち上げに大量の電力を喰うのだ。
いずれにしろ、電池容量の少ない電気自動車だと立ち往生に遭ったら厳しい。途中でガソリン補給するようなことだってできない。カーボンフリーに向け今後電気自動車が増えて行く中、吹雪で遭難するようなら使いモノにならないと判断する人も少なくないだろう。果たして電気自動車で雪道を走るときの解決策はあるのだろうか?
■立ち往生を想定して EVだから必要な3つのポイント

結論から書くとあります。家屋より断熱性能の低い自動車は、車内全体を暖めようとしたら前述の通り大量の電力を消費する。
家庭用の100Vなら1000Wというイメージ。けれど電気毛布など電力消費量の少ない暖房用具を使うなら圧倒的な電力と言ってよい。電気毛布を「強」で使って30W程度しか消費しない。敷き毛布と掛け毛布を使っても60Wだ。
実際はスタンバイ状況のキープで電力を消費するため、300W+α程度使うけれど、この程度の電力なら40時間で12kWh。35.5kWhで残量が半分あったら50時間(2日間以上)もつ。しかも電気自動車だと排気ガスを出さないため、クルマの周囲が雪で埋まって閉まっても排気ガスにより生命を失うこともない。むしろ雪に埋もれたら風で冷やされない。
電気自動車の本格的な普及が始まる2030年代になると、電池技術も進みコストだって低くなる。多くの電気自動車は50kWh以上の電池を搭載することだろう。そうなったらバッテリー残量半分でも3日間くらいの立ち往生なら問題なし。ガソリン車よりずっと安全で快適な「立ち往生ライフ」を送れるんじゃなかろうか。
さらに電池技術が進めば電池残量に悩まされずに長期間過ごすことも可能となるのか?
ということで、すぐ始めるべきなのは電気自動車で立ち往生した時の対応策だと思う。前述のとおり、関越道の40時間通行止めには電気自動車が含まれていなかったものの、電池容量少ない従来型リーフなどで遭遇したら深刻な状況になったことだろう。
➡︎□元記事に
うーむ。これを読むと
ピュアEVは、大雪時の遠出は心配になりますね。
その点、いざとなるとガソリンが使えるPHEVは、
エネルギーリスクヘッジがされている
全天候型電動車両と言えるでしょう。
勿論、電気毛布はPHEVでも便利かもしれませんね。
冬のドライブに積んでおくとより安心かもしれません。
PHEVなら相当の立ち往生でも生き延びられそうです。

スノーモードも搭載されている三菱アウトランダーPHEV

➡︎□−7°Cになると航続距離が40%低下する?という実証データ

➡︎◻︎EVは冬には辛い リーフ試乗記

➡︎◻︎EVは真夏も辛い リーフオーナーの心配

➡︎◻︎冬はガソリン車ですら燃費が悪化する理由
。

➡︎◻︎アウトランダーPHEVは動くエアコンルーム

➡︎◻︎アウトランダーPHEVは冬に弱い

➡︎◻︎アウトランダーPHEVの画期的なエアコンとバッテリークーリングシステム

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➡□アウトランダーPHEVのスノーモードはこうやって開発検証されてきた
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