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PHEV ブログ

アウトランダーPHEV乗りのブログです(自称 発売以来PHEVを最も長く乗り続けている男の1人)

山本晋也氏「新型アウトランダーPHEVのライバルはRAV4じゃなかった!」

一般には今度の三菱新型アウトランダーPHEVの競合車は、
トヨタRAV4PHVと言われています。
(もしくは同じパワートレインを積んだ レクサス新型NX450+)
逆にトヨタの方が、長年ベンチマークして現行アウトランダーPHEV
上回る動力性能を作ってきたのがRAV4PHVとも言えるでしょう。

しかしこの2つの車の違いを指摘して、直接の競合車ではないと
主張するのが山本晋也氏です。




よく似たパッケージの「トヨタ RAV4 PHV」と比べてみると、そうではないことがわかります。ポイントはパワートレインの構成にあります。
三菱新型アウトランダーPHEV vs トヨタRAV4PHV

コーナリング重視の三菱、アシスト重視のトヨタ

アウトランダーPHEVは2.4Lエンジンと前後駆動モーターを組み合わせた電動パワートレインです。モーターの最高出力を前後で比べると、前=85kW/後=100kWと後輪のほうがパワフルになっています。これは初代モデルからの特徴で、“後輪の駆動力によってコーナリング性能を高める”三菱の思想が感じられるスペックです。

RAV4 PHVのハイブリッドシステムと比べると、その違いが際立ちます。RAV4 PHVも2.5Lエンジンと前後の駆動モーターを組み合わせるという点は似ているように見えますが、前後モーター最高出力は前=134kW/後=40kWとなっています。“後輪はあくまでも悪路走破性などの面で前輪をアシストする”という位置づけといえます。

アウトランダーPHEVはライバルと比べると走り重視のSUVであり、前後モーターを活かした電動時代のスポーツドライビングを楽しめるマシンとして開発されているのです。7人乗り仕様が加わったことでファミリーカーとしての評価も高まっていますが、その本質は走りの気持ちよさにあるのではないでしょうか。
トヨタRAV4PHV 対三菱アウトランダーPHEV 2020新型 エンゲルベルクツアラー
(写真は三菱エンゲルベルクツアラー 2019小生既述のRAV4PHVvs現行アウトランダー比較記事のリンクは下記)

燃費やEV走行距離ではRAV4と勝負していない!?

RAV4 PHVとの経済性比較ではそれがさらに際立ちます。

新型アウトランダーPHEVのEV走行距離は83~87kmで、日常的にはガソリンを使わなくて済みますが、長距離を走る場合はハイブリッドカーとして走ることになります。そこで重要になるアウトランダーPHEVのハイブリッド燃費はWLTCモードで16.2km/L。

2tを超える重量級モデルとして悪い燃費ではありませんが、このクラスのガソリンハイブリッドを搭載するSUVとしては「思ったほど良くない」という印象ではないでしょうか。例えば、ディーゼルエンジンを積む「マツダ CX-8」のWLTCモード燃費は15.8km/Lなので、プラグインハイブリッドとしての燃費メリットはそれほどありません。
トヨタ RAV4 PHV toyota

一方、RAV4 PHVのWLTCモード燃費は22.2km/L。20km/Lを超えると数字以上のインパクトもあり、ハイブリッド燃費は大差をつけられている印象があります。EV走行距離も95kmでアウトランダーPHEVを上回ります。燃費やEV航続距離で言えば、アウトランダーPHEVはライバルほど経済的とはいえないでしょう。

新型アウトランダーPHEVの見どころはハンドリング性能!

後発モデルはライバルの数値をキャッチアップすべく開発されるので、ライバルと目されるモデルに対してスペックで明らかに劣るというのは通常は考えづらいことです。アウトランダーPHEVがRAV4 PHVの燃費性能に届いていないということは、少なくともど真ん中のライバルとは考えていないからでしょう。

つまり、RAV4 PHVは経済的なプラグインハイブリッドのSUVですが、アウトランダーPHEVはハイレスポンスな電気モーターだからこそ実現できるハンドリング性能を磨いたSUVという可能性が高いはずです。ハンドリング性能の進化をどれだけ評価するかで、新型アウトランダーPHEVのユーザー満足度は変わるのではないでしょうか。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
➡︎□元記事に



山本氏よくわかっていらっしゃる流石です!
電動車両の事をよく勉強していないで諸元の単純比較だけで、
今回の新型アウトランダーPHEVが、RAV4PHVのスペックを
抜けなかったと思うのは間違いだと言う指摘です。
あえて言えば、PHEVのクルマの真価は、
単純な「HV燃費でもEV航続距離」ではないという事を
この分野で8年近く先行している三菱は判っているのだと思います。
HV燃費だけだったらトヨタのとんでもなく良く走るSUVを、
EV航続距離だけだったら来年以降出てくるBEV「bz4x」を
選べば良いのです。
新型アウトランダーPHEVは、電動車ながらもう一ランク上の
グローバルSUVの競合車のハンドリング性能を追求したのだという
事だと思います。

一方でRAV4のEV航続距離と総航続距離1300kmは素晴らしいと
素直に認めます。但しエンジンがかかるのが好きな方向けと思います。


トヨタRAV4PHV 対三菱アウトランダーPHEV 現行

➡︎□圧倒的に不利な条件下でのRAV4PHVvsアウトランダーPHEV2019仕様比較



新型アウトランダー2022 サイズ 国産SUVサイズ比較

➡□一部RAV4参考値入り新旧アウトランダーPHEV主要諸元比較記事へ

レクサスNX新型 PHEV 新型レクサスNX PHEV

➡︎新型アウトランダーPHEVにとって前門の虎新型レクサスNX450h+PHEV


新型レクサスRX PHEV予想図

➡□後門の狼レクサス新型RXにPHEV追加か?これが本当のライバルに?
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