
三菱電動車両オーナーの方、
及び新型アウトランダーPHEVの購入を検討されている方の中には、
自宅がマンションで充電器を設置したいができないという方も
いらっしゃると思います。
この日本の都市圏独自の課題に対する様々なアプローチをこのブログでも
取り上げてきました。
今日は立体駐車場に対する充電器設置と課題です。
前半部略)
戸建て住宅や事業所などでは、単相200Vの交流でおこなう普通充電が一般的です。
出力や設置状況に対応して種類もさまざまあり、いわゆるコンセントタイプや壁掛け式など、本体価格は数千円から数十万円までと幅広く、設置工事費も10万円前後からそれ以上など設置場所の状況によって違いがあります。

新型eKクロスEVを発売した三菱自動車工業によると、「新車販売店を通じ、ユーザーのニーズをしっかり聞いたうえで、最適な普通充電サービスを提案しています」といいます。
三菱自動車が指摘するように、戸建て住宅なら家主がどのような普通充電サービスを受けるかを決めれば良いですが、それが集合住宅なると設置のハードルが一気に上がります。
マンションの管理組合などで普通充電器の設置について住民の一部が発案しても、その恩恵を受ける人がいまのところ限定的であるため、全住民にとって負担金に対する効果の公平性が保たれないと判断されることが少なくないからです。
そうしたなかで、ベンチャー企業や大手駐車場設備メーカーなどから普通充電に関して新しいビジネスがリリースされています。
先日も、JAIA(日本自動車輸入組合)が大阪で開催した、輸入電動車普及促進イベントに普通充電器の関連企業が数社出展して自社の事業をアピールしていました。
例えば、南アジアで小型電動車の販売、日本でドローン事業を手がけるテラモーターズは、集合住宅の管理組合や商業施設などに、IoT機能を持った普通充電設備を工事費などの初期設置費用をテラモーターズが負担するサービスを2022年春から展開しています。
同社関係者いわく、全国から問い合わせが急増しているといいます。

(IHI運搬機械 立体駐車場用EV充電器)
タワーパーキングなど機械式駐車装置の製造をおこなうIHI運搬機械が2021年12月にリリースし、2022年4月から販売を開始したのが「省電力・EV全台充電システム」です。
同社によると、以前からの機械式駐車装置でも普通充電器を設置してきましたが、これを全台に対応させようとすると膨大な電源容量が必要となります。
また、稼働している機械式駐車装置に後付けとして普通充電器を設置しようとしても、すでに設置されている電源容量では不足してしまうケースも考えられます。
こうした課題を解消したのが、「省電力・EV全台充電システム」で、全台をいくつかのグループに分けて、グループ毎に順番に充電していくという仕組みです。
例えば、全32台の場合、4kVA(交流の場合出力をWではなくVAで示す場合がある)で充電すると128kVAの電気容量が必要ですが、4台ずつ充電すれば16kVAで済む計算になります。
ところが、実際にこのシステムを導入するうえで、新たなる課題が浮上したというのです。

それは、「車体寸法としては機械式駐車装置に収納可能でも、充電ガンや充電ケーブル、または給電(充電)蓋が駐車スペースからはみ出すクルマがある」という課題です。
給電(充電)口の位置はモデルによっても違いますが、車体の横側にある場合、給電(充電)のための蓋(ふた)が車体から大きくはみ出すことがあるのです。
給電(充電)蓋を開けた状態での車両寸法の幅については、メーカーが公開している諸元表には掲載されていないため、IHI運搬機械の担当者は「実際に、各モデルの実車で計測している」といいます。
今後も、新型EVや新型プラグインハイブリッド車が市場に出るたびにこうした計測をおこない、「省電力・EV全台充電システム」を採用した機械式駐車装置に収納できる自動車かどうかのリストを随時更新していくとのことですが、これは「日本固有の課題」ともいいます。
なぜならば、日本では機械式駐車装置が多いのが特徴だからです。
近年、グローバル化の流れもあり、自動車のボディサイズは、とくに車幅がどんどん広がる傾向にあります。
その車幅の広さが、集合住宅など駐車スペースが限られた場所での充電にも影響を与えているのです。
➡︎□元記事に
立体駐車場とEVの相性が悪いのはよくわかりました。
各社色々考えてくれている様ですが、今ひとつ
日本の住宅事情と今後の電動車両の普及に向けての
決定打がない様に思います。
日本は国土が狭く、人口が多い。
都市化が進んで、マンションなどの集合住宅が多く駐車場が足りない。
道が狭く、駐車や充電器設置の場所を既存道路に新設するのが難しい。
その中で日本の交通事情に合わせた国際的にはガラパゴス規格の軽自動車が普及、人気
遂に日産三菱からお手軽なEV軽自動車が発売されたが、充電器設置が課題。
その充電器設置は地方都市に比べて都市部はマンションや立体駐車場への設置が大きなハードル。
一方で、クルマ全体ではSUVが人気に。
大きなSUVは、マンションの立体駐車場には入らない。
大きな駐車スペースを確保した物件も、
今度は充電器の設置が難しい。
、、。とジレンマの連続です。
ここは思い切って都市部のインフラを一気に変える様な
国土改造計画を考えては?と思いたくなります。
しかしそれには先ずは足元の経済再生が優先ですね。
日本の底力を見せる時です。

➡︎□テラチャージのマンションEV充電器設置、実質無料スキーム

➡︎□過去記事 EV普及にマンション管理組合のカベ 日経ビジネス


➡︎□新型アウトランダーPHEVオーナーで自宅充電している人は6割!?(日経記事より)

➡︎□ENEOS 大規模施設へのEV充電器設置事業をNECから買収

➡︎□新型アウトランダーPHEVは立体駐車場に入らなくなった?!

➡︎□初期型アウトランダーPHEV立体駐車場に入るか否か?
及び新型アウトランダーPHEVの購入を検討されている方の中には、
自宅がマンションで充電器を設置したいができないという方も
いらっしゃると思います。
この日本の都市圏独自の課題に対する様々なアプローチをこのブログでも
取り上げてきました。
今日は立体駐車場に対する充電器設置と課題です。
前半部略)
戸建て住宅や事業所などでは、単相200Vの交流でおこなう普通充電が一般的です。
出力や設置状況に対応して種類もさまざまあり、いわゆるコンセントタイプや壁掛け式など、本体価格は数千円から数十万円までと幅広く、設置工事費も10万円前後からそれ以上など設置場所の状況によって違いがあります。

新型eKクロスEVを発売した三菱自動車工業によると、「新車販売店を通じ、ユーザーのニーズをしっかり聞いたうえで、最適な普通充電サービスを提案しています」といいます。
三菱自動車が指摘するように、戸建て住宅なら家主がどのような普通充電サービスを受けるかを決めれば良いですが、それが集合住宅なると設置のハードルが一気に上がります。
マンションの管理組合などで普通充電器の設置について住民の一部が発案しても、その恩恵を受ける人がいまのところ限定的であるため、全住民にとって負担金に対する効果の公平性が保たれないと判断されることが少なくないからです。
そうしたなかで、ベンチャー企業や大手駐車場設備メーカーなどから普通充電に関して新しいビジネスがリリースされています。
先日も、JAIA(日本自動車輸入組合)が大阪で開催した、輸入電動車普及促進イベントに普通充電器の関連企業が数社出展して自社の事業をアピールしていました。
例えば、南アジアで小型電動車の販売、日本でドローン事業を手がけるテラモーターズは、集合住宅の管理組合や商業施設などに、IoT機能を持った普通充電設備を工事費などの初期設置費用をテラモーターズが負担するサービスを2022年春から展開しています。
同社関係者いわく、全国から問い合わせが急増しているといいます。

(IHI運搬機械 立体駐車場用EV充電器)
タワーパーキングなど機械式駐車装置の製造をおこなうIHI運搬機械が2021年12月にリリースし、2022年4月から販売を開始したのが「省電力・EV全台充電システム」です。
同社によると、以前からの機械式駐車装置でも普通充電器を設置してきましたが、これを全台に対応させようとすると膨大な電源容量が必要となります。
また、稼働している機械式駐車装置に後付けとして普通充電器を設置しようとしても、すでに設置されている電源容量では不足してしまうケースも考えられます。
こうした課題を解消したのが、「省電力・EV全台充電システム」で、全台をいくつかのグループに分けて、グループ毎に順番に充電していくという仕組みです。
例えば、全32台の場合、4kVA(交流の場合出力をWではなくVAで示す場合がある)で充電すると128kVAの電気容量が必要ですが、4台ずつ充電すれば16kVAで済む計算になります。
ところが、実際にこのシステムを導入するうえで、新たなる課題が浮上したというのです。

それは、「車体寸法としては機械式駐車装置に収納可能でも、充電ガンや充電ケーブル、または給電(充電)蓋が駐車スペースからはみ出すクルマがある」という課題です。
給電(充電)口の位置はモデルによっても違いますが、車体の横側にある場合、給電(充電)のための蓋(ふた)が車体から大きくはみ出すことがあるのです。
給電(充電)蓋を開けた状態での車両寸法の幅については、メーカーが公開している諸元表には掲載されていないため、IHI運搬機械の担当者は「実際に、各モデルの実車で計測している」といいます。
今後も、新型EVや新型プラグインハイブリッド車が市場に出るたびにこうした計測をおこない、「省電力・EV全台充電システム」を採用した機械式駐車装置に収納できる自動車かどうかのリストを随時更新していくとのことですが、これは「日本固有の課題」ともいいます。
なぜならば、日本では機械式駐車装置が多いのが特徴だからです。
近年、グローバル化の流れもあり、自動車のボディサイズは、とくに車幅がどんどん広がる傾向にあります。
その車幅の広さが、集合住宅など駐車スペースが限られた場所での充電にも影響を与えているのです。
➡︎□元記事に
立体駐車場とEVの相性が悪いのはよくわかりました。
各社色々考えてくれている様ですが、今ひとつ
日本の住宅事情と今後の電動車両の普及に向けての
決定打がない様に思います。
日本は国土が狭く、人口が多い。
都市化が進んで、マンションなどの集合住宅が多く駐車場が足りない。
道が狭く、駐車や充電器設置の場所を既存道路に新設するのが難しい。
その中で日本の交通事情に合わせた国際的にはガラパゴス規格の軽自動車が普及、人気
遂に日産三菱からお手軽なEV軽自動車が発売されたが、充電器設置が課題。
その充電器設置は地方都市に比べて都市部はマンションや立体駐車場への設置が大きなハードル。
一方で、クルマ全体ではSUVが人気に。
大きなSUVは、マンションの立体駐車場には入らない。
大きな駐車スペースを確保した物件も、
今度は充電器の設置が難しい。
、、。とジレンマの連続です。
ここは思い切って都市部のインフラを一気に変える様な
国土改造計画を考えては?と思いたくなります。
しかしそれには先ずは足元の経済再生が優先ですね。
日本の底力を見せる時です。

➡︎□テラチャージのマンションEV充電器設置、実質無料スキーム

➡︎□過去記事 EV普及にマンション管理組合のカベ 日経ビジネス


➡︎□新型アウトランダーPHEVオーナーで自宅充電している人は6割!?(日経記事より)

➡︎□ENEOS 大規模施設へのEV充電器設置事業をNECから買収

➡︎□新型アウトランダーPHEVは立体駐車場に入らなくなった?!

➡︎□初期型アウトランダーPHEV立体駐車場に入るか否か?
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