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PHEV ブログ

アウトランダーPHEV乗りのブログです(自称 発売以来PHEVを最も長く乗り続けている男の1人)

日産新型エクストレイルに何故VCターボエンジンが積まれたか

三菱新型アウトランダーPHEVと同じコモンフレームを使って
開発された日産新型エクストレイル。
デザインが原点回帰のタフなスクエアに戻ったのと、
新開発VCターボエンジン搭載のe-POWER が、評判で好評のうちに
スタートを切った模様です。
三菱、日産、趣の違う2台の電動SUVが誕生しました。
さてさてそれでは何故日産はこのパワートレインを選んだのか?
という記事がありましたので紹介します。



日産自動車が7月20日に公開した中型SUV『エクストレイル』。全グレード、内燃機関を発電のみに用いるシリーズハイブリッド「e-POWER」としているが、発電用エンジンとしてセットアップされるのが日本では初お目見えとなる日産の新世代パワーユニット「VCターボ」である。
日産新型エクストレイル VCターボエンジン e-POWER

VCとはValuable(可変) Compression(圧縮) の略。通常のレシプロエンジンの場合、機械的な圧縮比は固定されており、やるとすればバルブ開閉時期を調節することで見かけの圧縮比を変えるという方法を取るしかなかった。VCターボエンジンはクランクシャフトとコネクティングロッドの間にリンケージを設け、シリンダーの内部におけるストロークの範囲を上下させるという方法で圧縮比を変えることを可能にした。ストロークの範囲を上げれば残りの燃焼室の容積が小さくなり、そのぶん圧縮比が上がるという寸法である。
日産新型エクストレイル パワートレインVCターボエンジン e-POWER

圧縮比は無段階変動で、範囲は8:1~14:1。制御の詳細は公表されていないが、14:1はガソリンエンジンの限界値に近い高圧縮で、バルブタイミングでミラーサイクル(吸気時間を制限して実効圧縮比より膨張比を大きく取ることでポンピングロスを低減しながら爆圧の動力変換効率を高める)運転を行うものとみられる。圧縮比12:1以下ではガソリン1:空気14.6の理論空燃比運転、10:1以下ではターボ過給を正圧に持って行く過給運転を行うのだろう。平たく言えば巡航~緩加速での高い熱効率と排気量あたりのパワーの大きさを両立させるエンジンということだ。
日産新型エクストレイル パワートレインVCターボエンジン e-POWER

この機構を採用したVCターボエンジン、実はすでに4年以上の歴史を踏んでいる。初出は2018年にデビューした高級車サブブランド、インフィニティのSUV『Q50』に搭載された「KR20DDET」。排気量2リットルの直列4気筒ターボでポート噴射と直噴の2系統の燃料噴射装置を持つターボエンジンで最高出力は200kW(272ps)。その後、2021年にエクストレイルの北米版『ローグ』の2.5リットル自然吸気を置き換える形で1気筒を落とした1.5リットル3気筒直噴ターボの「KR15DDT」がデビュー。最高出力は150kW(204ps).

新型エクストレイルのe-POWER用エンジンは、後者の1.5リットルVCターボを熱効率重視型にデチューンしたもの。最高出力は106kW(144ps)、最大トルクは250Nm(25.5kgm)。だが、発電専用であれば熱効率を重視して高圧縮、ミラーサイクルに固定したエンジンを組み合わせるという手もあったはず。プレス向けの新商品発表会でも記者から当然、なぜターボエンジンを選択したのかという質問が飛び出した。
日産新型エクストレイル パワートレイン VCターボエンジン e-POWER

それに対する回答は静粛性向上のためというものだった。バッテリーと1.5リットルミラーサイクル運転の合成出力を超える加速をする時に低圧縮・高過給圧の運転を行うことでエンジン回転数を上げず、静粛性を確保するというのである。日産は現行『ノート』を全車シリーズハイブリッド化したが、燃費値では決してトップランナーではないにもかかわらず、ライバルより大容量のバッテリーを搭載することによるEV走行感の高さが好感され、ハイブリッドモデルでカウントすれば販売トップを取っている。その成功体験から燃費値の限界を目指すより総合的な商品力を高めることを優先させたものと推察される。
日産新型エクストレイル パワートレインVCターボエンジン e-POWER
➡□元記事に




小生、新型エクストレイルe-FORCE と新型アウトランダーPHEVの違いについて、
下記の様に初見を記述しましたが、この記事からもおおよそ電動車両として、
発電するためにエンジンを搭載しているところは同じですが、その使い方に
差がある事はよくわかります。
日産は、ローグに積んだ2.4リットル4気筒エンジンをターボ化するよりも、
1気筒落とした3気筒エンジンをターボ化して、しかも圧縮比を可変式とする事で、
回転数を上げずに安定して「静かに発電」し続けることを選びました。
電動車両の面白いところは、バッテリーに電気があれば、高出力モーターを
搭載していれば高いパワーを瞬間に引き出せるところです。
(決してエンジンの様にガソリンを爆発させて高回転することに比例して推進力を
生まなくても良いのです)
三菱はアウトランダーPHEVに巨大なリチウム電池を床下に搭載することでこれを達成しました。
搭載された2.4リットルエンジンはEV走行を発電と高速でのパラレル走行でサポートする黒子です。
一方のエクストレイルは、バッテリーを確保するために比較的常時静かに発電するために
発電専用エンジンを可変式ターボ化するという世界初の試みにチャレンジしてきました。
アプローチは異なりますが、2社とも海外企業から見たら、
日本の匠の技術による「超絶オタクパワートレイン」に見えるかもしれません。

しかし、こういう日本人の突き抜けるモノづくりが、
グローバルではユニークネスと評価されて、生き残る気がします。
そんな凄いパワートレインを世界で一番先に乗れて幸せです。日本人は。



日産 新型エクストレイル T33

➡︎□日産新型エクストレイル発売、新型アウトランダーPHEVとのパワートレインの考え方の違い
三菱アウトランダーPHEVは、巨大バッテリーに充分な電気が残っていれば、エンジンを回さなくても良い。そしていざとなれば
2.5Lエンジンの駆動力を直接タイアに繋げて(パラレル走行)高速走行します。
エンジン出力大、モーター中、バッテリー大の電動車両。*
それに比べて、エクストレイルは都度1.5Lターボエンジンを回転させて発電、
その力を強力ツインモーターの駆動力で走行する完全シリーズ走行車です。
高速道路でも大きく消耗する電気を補うためにエンジンを高回転しつづけます。
エンジン出力中、モーター大、バッテリー小の電動車両であるといえます。
(*絶対値ではなく、2台の相対イメージで書いています)
ちなみにエクストレイルに回生レベルセレクター(パドルシフト)はありません。
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