
日本では殆ど見ないEV電気自動車ですが、
世界では既に10%を超えたということ。
存在感を増している地域が出てきたという証拠です。
三菱が2009年に世界初の量産EVで先鞭をつけ、
次に2010年日産がリーフでこの市場を開拓しましたが、
それからたかが10数年。
今となっては、日本メーカーの存在感が大きく低下しています。
海外と日本の自動車メーカーの脱炭素化を巡る戦略の違いが際立っている。調査会社マークラインズのデータから独自に算出したところ、2022年の電気自動車(EV)の世界販売に占める割合は中国のメーカーが4割を占める見込みだ。米国メーカーが3割、欧州が2割となる一方、日本メーカーは5%以下になる。ハイブリッド車(HV)を日本が重視しているのが主因だが、拡大するEV市場での存在感がさらに低下しかねない。
22年1~11月の世界のEV販売台数は約680万台だった。既に21年暦年の約1.5倍の水準となっている。自動車全体の販売に占めるEVの比率も約6%から約10%に高まった。
国別で最大だったのは比亜迪(BYD)などの中国メーカーで、約290万台だった。BYDは世界最大のEV市場の中国のほか、アジアなどでも力を入れる。

テスラなど米国メーカー(約210万台)が3割と2位で、独フォルクスワーゲン(VW)や仏ルノーなど欧州メーカー(約120万台)が2割を占めた。中国と米国、欧州メーカーでEV世界市場の9割を占める。
トヨタ自動車やホンダ、日産自動車など日本の主要メーカーは約20万台で2~3%だった。年間を通しても5%以下になる見通しだ。10年前後はEV世界市場が数千~数万台規模だったが日本勢が7~9割のシェアを占めていた。三菱自動車が09年に世界初の量産EVの「アイ・ミーブ」を、日産は10年にEVの初代「リーフ」を発売した。

中国や米国がシェアを伸ばした要因は大きく2つある。1つは脱炭素化の加速で、走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないEVの価値が高まった。EVはガソリン車より部品点数が少なくテスラやBYDなど新興勢が台頭しやすかった。
2つ目はハイブリッド車を取り巻く環境の変化だ。ディーゼルエンジンの排ガス数値を不正に操作した「ディーゼルゲート」がVWで15年に発覚。それまではディーゼル車の燃費向上策が競争の中心だったが、一気にEVにシフトする戦略をとった。
判断の裏にはトヨタなど日本メーカーが強みを持つHV市場での勝負を避ける思惑もあった。欧州の各国政府も後押しし、HVを含めたガソリン車を30年代に販売禁止にする目標を相次ぎ公表している。
一方、日本政府は車検時などにかかる自動車重量税の「エコカー減税」で、燃費基準を達すればEVや燃料電池車(FCV)などとともにHVを優遇している。
日本メーカーは電池のコストの高さなどから、EVよりもHVが実際の脱炭素につながるとみて重視する戦略をとってきた。欧州に比べて再生エネの普及が遅れる日本では、火力発電でつくった電気でEVを動かしても排出削減効果が高まらないとの見立てもあった。
ただ日本の自動車市場は既に世界販売の5%程度にすぎない。HVにこだわって日本市場を重視しすぎて世界の潮流を読み間違えれば、競争力は落ちかねない。日本メーカーでもホンダが40年に新車販売を全てEVかFCVにし、ガソリン車から撤退する方針を表明するなど徐々にEVシフトは進む。
世界の販売台数に占めるEVの割合は日本勢が強かった10年前後の1%未満から足元で約1割に高まり、さらに拡大すると見込まれる。EVシフトなど各社の脱炭素戦略がいっそう業績を左右する状況になる。

(2021年1QのEV販売台数ランキング)
➡︎□元記事に
2012年末に小生が、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、
実車を見ずに三菱に初期型アウトランダーPHEVの予約を入れた時の
事は今も鮮明に覚えています。
その時は、当然アイミーブと日産リーフは発売されていましたから、
自宅で充電して乗るEVの存在は意識していましたが、
トヨタ、ホンダが先導していたHVの勢いが強い時期でした。
正直なところ、今の様に「電動車両」として、「EV、PHEV」を区別して強く考えては
いませんでした。
そしてPHEVに乗ってから、走りながらEVの事を強く意識し始め、
三菱はこのクルマを「HV」ではなく「EV」として作ったのだなと理解し始めました。
当時は、EV市場をリードするのは国産メーカーもしくは独メーカーだと思っていました。
ところがところがです!
2014年に日本でもテスラモデルSが販売されました。
そして中国が米国と2大強国と呼ばれるまでに一気に国力を増し、
その国策としてEVの普及と中国産EV開発に力を入れてきました。
その結果、そこからたった10年で今の様な10年前は
誰も想像できなかった電動車両の競争環境が出来上がってしまったのです。
本当にこの10年間、電動車両をウォッチしてきた人間としては
「面白くて面白くて仕方がない」凄い10年間でした。
これも製造者側でない消費者側だから面白がっていられますが、
作り手側は大変な事だったろうとお察しします。
しかし世の中の変化を感じながら電動車両に乗るのも又一興です。
ある意味、恐ろしいスピード、そして驚く様な環境と市場の変化です。
日本企業のここからの巻き返しに期待したいです。
世界を魅了する競争力のある電動車両をお願いします。
日本の名だたる自動車メーカー各社にはその力があるはずです。
そしてPHEVがBEVへの単なる間つなぎ的な存在に終わるのか、
実は非常に意味のある一ジャンルとなるのか?
家庭で充電しながらそう思います。

➡︎□2014年青山テスラ販売店訪問

➡︎□2014年上海出張時はVW、GMが多い印象

➡︎□2019年中国深圳に行ってEVばっかりでビックリ!

➡□衝撃の世界EV・PHEVランキング上位から日本企業脱落!(2020)

➡□三菱OB和田氏のPHEV短命説(2021)
世界では既に10%を超えたということ。
存在感を増している地域が出てきたという証拠です。
三菱が2009年に世界初の量産EVで先鞭をつけ、
次に2010年日産がリーフでこの市場を開拓しましたが、
それからたかが10数年。
今となっては、日本メーカーの存在感が大きく低下しています。
海外と日本の自動車メーカーの脱炭素化を巡る戦略の違いが際立っている。調査会社マークラインズのデータから独自に算出したところ、2022年の電気自動車(EV)の世界販売に占める割合は中国のメーカーが4割を占める見込みだ。米国メーカーが3割、欧州が2割となる一方、日本メーカーは5%以下になる。ハイブリッド車(HV)を日本が重視しているのが主因だが、拡大するEV市場での存在感がさらに低下しかねない。
22年1~11月の世界のEV販売台数は約680万台だった。既に21年暦年の約1.5倍の水準となっている。自動車全体の販売に占めるEVの比率も約6%から約10%に高まった。
国別で最大だったのは比亜迪(BYD)などの中国メーカーで、約290万台だった。BYDは世界最大のEV市場の中国のほか、アジアなどでも力を入れる。

テスラなど米国メーカー(約210万台)が3割と2位で、独フォルクスワーゲン(VW)や仏ルノーなど欧州メーカー(約120万台)が2割を占めた。中国と米国、欧州メーカーでEV世界市場の9割を占める。
トヨタ自動車やホンダ、日産自動車など日本の主要メーカーは約20万台で2~3%だった。年間を通しても5%以下になる見通しだ。10年前後はEV世界市場が数千~数万台規模だったが日本勢が7~9割のシェアを占めていた。三菱自動車が09年に世界初の量産EVの「アイ・ミーブ」を、日産は10年にEVの初代「リーフ」を発売した。

中国や米国がシェアを伸ばした要因は大きく2つある。1つは脱炭素化の加速で、走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないEVの価値が高まった。EVはガソリン車より部品点数が少なくテスラやBYDなど新興勢が台頭しやすかった。
2つ目はハイブリッド車を取り巻く環境の変化だ。ディーゼルエンジンの排ガス数値を不正に操作した「ディーゼルゲート」がVWで15年に発覚。それまではディーゼル車の燃費向上策が競争の中心だったが、一気にEVにシフトする戦略をとった。
判断の裏にはトヨタなど日本メーカーが強みを持つHV市場での勝負を避ける思惑もあった。欧州の各国政府も後押しし、HVを含めたガソリン車を30年代に販売禁止にする目標を相次ぎ公表している。
一方、日本政府は車検時などにかかる自動車重量税の「エコカー減税」で、燃費基準を達すればEVや燃料電池車(FCV)などとともにHVを優遇している。
日本メーカーは電池のコストの高さなどから、EVよりもHVが実際の脱炭素につながるとみて重視する戦略をとってきた。欧州に比べて再生エネの普及が遅れる日本では、火力発電でつくった電気でEVを動かしても排出削減効果が高まらないとの見立てもあった。
ただ日本の自動車市場は既に世界販売の5%程度にすぎない。HVにこだわって日本市場を重視しすぎて世界の潮流を読み間違えれば、競争力は落ちかねない。日本メーカーでもホンダが40年に新車販売を全てEVかFCVにし、ガソリン車から撤退する方針を表明するなど徐々にEVシフトは進む。
世界の販売台数に占めるEVの割合は日本勢が強かった10年前後の1%未満から足元で約1割に高まり、さらに拡大すると見込まれる。EVシフトなど各社の脱炭素戦略がいっそう業績を左右する状況になる。

(2021年1QのEV販売台数ランキング)
➡︎□元記事に
2012年末に小生が、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、
実車を見ずに三菱に初期型アウトランダーPHEVの予約を入れた時の
事は今も鮮明に覚えています。
その時は、当然アイミーブと日産リーフは発売されていましたから、
自宅で充電して乗るEVの存在は意識していましたが、
トヨタ、ホンダが先導していたHVの勢いが強い時期でした。
正直なところ、今の様に「電動車両」として、「EV、PHEV」を区別して強く考えては
いませんでした。
そしてPHEVに乗ってから、走りながらEVの事を強く意識し始め、
三菱はこのクルマを「HV」ではなく「EV」として作ったのだなと理解し始めました。
当時は、EV市場をリードするのは国産メーカーもしくは独メーカーだと思っていました。
ところがところがです!
2014年に日本でもテスラモデルSが販売されました。
そして中国が米国と2大強国と呼ばれるまでに一気に国力を増し、
その国策としてEVの普及と中国産EV開発に力を入れてきました。
その結果、そこからたった10年で今の様な10年前は
誰も想像できなかった電動車両の競争環境が出来上がってしまったのです。
本当にこの10年間、電動車両をウォッチしてきた人間としては
「面白くて面白くて仕方がない」凄い10年間でした。
これも製造者側でない消費者側だから面白がっていられますが、
作り手側は大変な事だったろうとお察しします。
しかし世の中の変化を感じながら電動車両に乗るのも又一興です。
ある意味、恐ろしいスピード、そして驚く様な環境と市場の変化です。
日本企業のここからの巻き返しに期待したいです。
世界を魅了する競争力のある電動車両をお願いします。
日本の名だたる自動車メーカー各社にはその力があるはずです。
そしてPHEVがBEVへの単なる間つなぎ的な存在に終わるのか、
実は非常に意味のある一ジャンルとなるのか?
家庭で充電しながらそう思います。

➡︎□2014年青山テスラ販売店訪問

➡︎□2014年上海出張時はVW、GMが多い印象

➡︎□2019年中国深圳に行ってEVばっかりでビックリ!

➡□衝撃の世界EV・PHEVランキング上位から日本企業脱落!(2020)

➡□三菱OB和田氏のPHEV短命説(2021)
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